ユーザー企業のIT予算、2013年度はおおむね横ばい、重点投資は営業支援、生産管理。日本情報システム・ユーザー協会が速報
日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は、ITユーザー企業の投資動向やIT戦略動向などを定点観測する「企業IT動向調査 2013」を実施し、速報値を発表しました。
それによると、2013年度のIT予算はほぼ横ばい。重点投資分野は顧客情報・営業支援がトップで、生産・在庫管理、販売管理が続いています。
IT予算の増減はおおむね横ばい
速報から2013年度のIT予算の増減を見てみると、10%以上増加、10%未満増加の合計が38.6%。一方で10%以上減少、10%未満減少の合計は34.4%と、IT予算が増加する企業の割合がやや上回っています。この上回り具合は、2012年度のそれと比較しても微増しています。以下は、速報を元にPublickeyでグラフを加工したものです。
しかしこれでIT予算が好転しているとはいえないと、速報では次のように解説しています。
2013 年度にIT予算が「増加」する割合は、2012 年度に比べて 3.0ポイント下回りました。IT予算が「不変」とする割合は 27.1%で、2012 年度に比べ 8.7ポイントも上回っています。企業規模や業種によって傾向は変わりますが、マクロ的な視点で見ると、おおむね“横ばい”の状況になりそうです。
重点分野は顧客情報・営業支援、生産・在庫管理など
IT投資において中期的な重点投資分野を、優先度の高い順に1位、2位、3位までを回答してもらい、合計したグラフが以下です。顧客情報・営業支援がトップ、生産・在庫管理が2番目、3番目は経営情報・管理会計でした。
調査期間は2012年10月29日から11月19日。調査対象は、東証一部上場企業とそれに準じる企業の計4000社で、各社のIT部門長に調査票を郵送、有効回答数は358社とのこと。
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