IBM、同社のソフトもサービスも、オープンなクラウドアーキテクチャになると発表。第一弾としてOpenStackベースのクラウド基盤ソフト
「IBM today announced that all of its cloud services and software will be based on an open cloud architecture.」(IBMは、自社のすべてのクラウドサービスとソフトウェアが今後オープンなクラウドアーキテクチャに基づくものになることを発表する)-プレスリリースの冒頭より。
IBMは現在ラスベガスで開催中の同社のプライベートイベント「Pulse」において、同社のクラウドサービスやソフトウェアが(プレスリリースのタイトルにあるように)事実上すべてオープンソースベースになることを発表しました。
IBMはその第一弾として、OpenStackをベースにしたプライベートクラウド基盤ソフトウェアを提供するとしています。プレスリリースから引用。
As the first step, the company today unveiled a new private cloud offering based on the open sourced OpenStack software that significantly speeds and simplifies managing an enterprise-grade cloud. Now, for the first time, businesses have a core set of open source-based technologies to build enterprise-class cloud services that can be ported across hybrid cloud environments.
第一弾として、当社は本日、オープンソースのOpenStackソフトウェアを基盤とした新しいプライベートクラウドの提供を発表します。エンタープライズ対応のクラウドで迅速かつシンプルな管理を実現するものです。これにより今日初めて、企業はオープンソースをコアとしたエンタープライズ対応のクラウドサービス構築が可能になり、しかもハイブリッド環境との互換性も実現されます。
このソフトウェアは「IBM SmartCloud Orchestrator」という名称です。
クラウドでもオープンソース戦略
IBMはこれまで、OS戦略に置いてもオープンソースのLinuxを重視してきました。クラウドでのオープンソースの全面採用は、この戦略をOSからクラウドへと発展させたものといえるでしょう。そしてOS戦略でのLinuxにあたるクラウド基盤のオープンソースには、OpenStackが選択されたようです。
今後、さらにオープンソースベースのクラウド関連ソフトウェアのリリースが行われる予定で、また同社はOpenStack Foundationのプラチナスポンサーとして、OpenStackの開発やそのほかオープンなクラウドソフトウェアの開発に500人以上を投入するとのことです。
IBMはすでに、IBM SmarterCloud Enterpriseと呼ばれる企業向けのパブリッククラウドサービスや、PureSystemsのような同社のクラウドと互換性を持つサーバーアプライアンスも提供しています。これらも将来的にオープンソースをベースとしたものになるのかどうか、今回の発表からはそこまで踏み込んだ内容を読み取ることはできません。
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