2012Q4、IaaSはAmazonが突出した首位、PaaSはSalesforceが19%で首位。調査Synergy Research Group
米調査会社のSynergy Research Groupは、IaaSやPaaSなどクラウド関連のシェアについて、調査結果を公開しました。
IaaSのシェアトップはAmazonクラウドで36%、PaaSのシェアトップはSalesforce.comで19%。しかしPaaSでも2位にはAmazonクラウドが肉薄しています。
この1年で、IaaSとPaaSの売上げは55%、57%の増加を見せたとのことです。
やはり日本より海外の成長率は高いのか
IaaSでAmazonクラウドのシェアが2位を大きく引き離してトップであることは多くの人にとって予想の範囲内だったと思いますが、それにしても2位との差が大きく開いたこの突出ぶりは特筆すべきでしょう。また、2位がIBMであることは意外でした。
そしてAmazonクラウドの強さは、PaaSのシェアでもSalesforce.comに肉薄した2位である点にも表れています(ただし、AmazonクラウドのどのサービスをPaaSとしたのかは公開情報からは明らかにされていません)。
1つ前の記事「国内パブリッククラウド市場、2012年は44.8%増の933億円。2017年には市場規模3倍以上に。IDC Japan」で、2011年から2012年の成長率が約45%で、この成長率がピークになるという予想をお伝えしました。
本記事の調査では、海外における2012年のIaaSとPaaSの成長率いずれも55%前後とされています。日本の調査にはSaaSまで含まれているので直接の比較にはなりませんが、それでも海外におけるクラウド市場の成長率は日本よりも高いことは間違いなさそうです。
クラウド関連機器ではIBMがトップシェア
Synergy Research Groupはもう1つ、クラウド関連の機器についてのシェアも調査結果を公開しています。
このグラフを見ると、IBMがシェアトップを維持するなかでヒューレット・パッカードとデルがじりじりとシェアを落とす一方、シスコが少しずつシェアを上げつつあるように見えます。
クラウドのインフラ市場は昨年と比較して4%上昇したと報告されています。
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