Google、IBM、NVIDIAなどがデータセンター向けのサーバ、ストレージ、ネットワークの開発協力へ、POWERをベースに
大規模スケールのデータセンターやクラウドのための選択肢や柔軟性を実現するため、先進的なサーバ、ネットワーク、ストレージ、GPU活用技術などを開発することを目的として、Google、IBM、NVIDIAをはじめ、Mellanox、Tyanらが協力しする「OpenPOWER Consortium」の設立を発表しました。
IBMはPOWERプロセッサの知的財産をライセンスし、エコシステムの拡大を期待。まずはNVIDIAとともにPOWERプロセッサとGPUのエコシステムの統合に取り組みます。
これによりIBMは、いままでオンプレミスのサーバ向けに開発されてきたPOWERプロセッサをデータセンター向けに進化させ、クラウド時代にも生き残れるプロセッサにしようと考えているはずです。
一方、NVIDIAにとってもGPUの持つ高い計算能力をデータセンターで活かすための取り組みであり、自社の技術を単にグラフィック強化のためではなくデータセンターの重要な一要素と位置づけようとする戦略に沿ったものでしょう。
Googleはこのコンソーシアムでどのような役割を果たすのか説明されていませんが、Googleにとって、データセンター内のサーバが事実上x86プロセッサしか選択肢がない状態から、POWERプロセッサをベースにしたサーバという選択肢を得ることができます。用途に応じた最適なサーバ選択や、市場での競合状態を作り出すことによる技術の進化の加速などのメリットなどが得られるために参加しているのではないでしょうか。