オラクル、GlassFish商用版を廃止へ。参照実装の役割は変わらず。商用サポートはWebLogicへ一本化
米オラクルはJava EE対応のアプリケーションサーバであるGlassFishのロードマップをアップデートし、その中でGlassFishの商用版は今後リリースされないことを以下のように明らかにしました。
Oracle will no longer release future major releases of Oracle GlassFish Server with commercial support – specifically Oracle GlassFish Server 4.x with commercial Java EE 7 support will not be released.
オラクルは、商用サポート付きOracle GlassFish Serverについては今後メジャーリリースを提供しない。特に、商用版Java EE 7対応のGlassFish Server 4.xはリリースされない。
GlassFishはこれまで、オープンソース版の「GlassFish Server Open Source Edition」と、商用版の「Oracle GlassFish Server」に分かれていましたが、商用版については今後提供されなくなるということです。
引き続きオープンソース版の提供は継続され、参照実装としての役割を任されることになります。ロードマップの中でも次のように説明されています。
The primary role of GlassFish Server Open Source Edition has been, and continues to be, driving adoption of the latest release of the Java Platform, Enterprise Edition.
GlassFish Server Open Source Editionの主要な役割は、これまでも、そしてこれからも、最新のJava Platform、Enterprise Editionの導入を推し進めていくことである。
日本オラクルでJavaエバンジェリストを務める寺田佳央氏も、下記のようなツイートをしています。
本日GlassFishの商用サポートがなくなるという発表がなされましたが、GlassFish 自身がなくなるわけでは決してありません。GlassFish は Java EE の参照実装 OSSプロダクトとして今後も残ります。定期アップデートも提供予定です。
— Terada Yoshio (@yoshioterada) November 5, 2013
今後、Java EEを商用利用する場合のオラクル製品としてはWebLogic Serverが、最新のJava EE環境の評価用にはGlassFishが対応することになり、用途が明確に分かれることになります。
追記:寺田氏がブログで詳しく説明しています。「Java EE and GlassFish Server Roadmap Updateについて」
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