DevOpsツールのPuppet LabsとVMwareが戦略的提携、VMwareが300万ドルの追加投資
オープンソースのシステム自動管理運用ツール「Puppet」は、「Chef」と並んでDevOpsを実現するためのツールとしてよく知られています。そのPuppetを開発するPuppet Labsに対して、VMwareが300万ドル(1ドル90円換算で2億7000万円)の追加投資と両社の戦略的提携を発表しました。
Puppet Labsは2011年にVMware、Cisco、Googleベンチャーからの投資を受けており、今回はそれに続くものです。プレスリリースから、この戦略的提携と投資の目的を引用します。
the companies agreed to a strategic partnership for delivering IT management solutions that will enable customers to fully realize the agility and productivity benefits of virtualization and cloud in heterogeneous, multi-vendor IT environments.
両社はマルチベンダー環境のヘテロジニアスなクラウドや仮想環境に対して迅速さ効率性を顧客にもたらすITマネジメントソリューションの提供を行うことに合意しました。
Through the funding and partnership, Puppet Labs will be able to accelerate the development of its award-winning products, increase market adoption in new geographies, and work jointly with VMware to deliver, market and sell solutions.
この資金提供を通して、Puppet Labsは製品開発や新しい地域への製品展開を加速し、市場へのソリューションの提供をVMwareと共同で行っていきます。
マルチベンダー環境のサポートを強化するVMware
VMwareは、同社製品で統一されたソリューションの提供から、徐々にマルチベンダー環境のサポートを強化しようとしています。昨年7月にはクラウド管理ツールベンダのDynamicsOpsを買収し、他社のハイパーバイザをマルチベンダー環境への対応に取り組み始めました。
ハイパーバイザーやクラウド基盤ソフトウェアがコモディティ化しはじめ、それにつれてマルチベンダー環境が企業のシステム基盤の一般的な環境となりつつあるためです。Puppet Labsへの投資と戦略的提携は、そうした環境への対応強化を目指したものと言えるでしょう。
IBMはすでにChefを統合した企業向けDevOps統合ツール「SmarterCloud Continuous Delivery」を発表しています。VMwareもいずれPuppetを統合した企業向け統合ツールをPuppetと共同開発し、発表することがあるかもしれません。
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