[速報]アドビ、製品群をクラウドで統合。デスクトップ製品を含め「Creative Cloud」ブランドで統一へ
米アドビシステムズは5月7日(現地時間5月6日)、イベント「Adobe MAX 2013」を開催。デスクトップ向けソフトウェアからiOS、Androidまですべてのクリエイティブソフトウェア製品群を「Creative Cloud」(CC)ブランドで統一するとともに、製品のインストールや各製品の連携などもクラウド経由で行えるようにするという、クラウド対応を強力に推し進める方向性を明らかにしました。
今回は、昨年はAdobe MAXが開催されなかったため18カ月ぶり、しかも長年にわたり同社の顔であったケビン・リンチCTOが退社して最初のイベントとなります。
基調講演から、新製品のポイントを紹介します。
Creative Cloudがフラッグシップ製品群へ
アドビシステムズ CEO シャンタヌ・ナラヤン氏。
クリエイティブな作業はまだ孤立化されたものであり、これを変えていくことがCreative Cloudが目指すものだ。クリエイティブチームの中でのコラボレーションだけでなく、何百万人もの人たちとのコラボレーションやネットワークを作り、作品を公開することもできる、といったことをCreative Cloudに入れていく。
アドビの次世代のアプリケーションはCC(Creative Cloud)ブランドとなる。これがデスクトップからデバイスまで走るソフトウェアとなる。
新Photoshopでは手ぶれ補正も
続いてPhotoshopの次バージョンとなるPhotoshop CCのデモ。
カメラのRAW機能で、レンズ補正、水平補正、垂直補正などを自動的に認識し、グリッドに整合できる。
ブレた写真を修正するShake Reduction。
Shake Reductionは、どの方向にどれくらいブレたかを分析した上で修正してくれる。
ぼけた写真もSharpenで修正可能。
レスポンシブWebデザインを効率的に開発
Edge Reflowは、レスポンシブデザイン対応のWebサイトを開発できる。幅に対してブレークポイントを設定し、ブレークポイントより小さい画面用のレイアウトを設定、デスクトップ、タブレット、スマートフォンに対応したCSSファイルを出力する。
さらに、Android(Nexus 10)、iPad、iPhoneにEdge Inspectで自動的にワイヤレスで接続、コンテンツが自動表示される上、Edge Flowでレイアウトを操作するとそれがリアルタイムにデバイス上で反映され、その場でどのように見えるかが確認できる。
デバイスで確認する手間が大幅に軽減される。
クラウドとの同期
Creative Cloudデスクトップアプリケーションのインストールは、パネルから簡単に実行可能。セッティングはクラウド上に保存されるので、新しいマシンへの環境移行もすぐにできる。
TypeKitのフォントもデスクトップで使えるようになり、個々に買うと2万5000ドルもするフォントがCreative Cloudの一部として使える。
アプリケーションのセッティングも、フォントも、Kulerによる色の組み合わせもクラウドと同期するようになり、さまざまなCreative Cloudアプリケーションからも使えるようになる。
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