グローバルなクラウド市場でAmazonクラウドは突出したリーダー。シナジーリサーチの調査
米調査会社のシナジーグループによると、クラウド市場はこの1年で50%以上の成長を見せ、その中でAmazonクラウドが2位以下を大きく引き離したリーダーとのことです。
日本でも野村総研がAmazonクラウドの専任部隊を発足させ、日立もAmazonクラウドを使ったシステム構築を本格化させるなど、日本でもAmazonクラウドの存在感が急速に大きくなっており、クラウドにおける事実上の標準とさえ考えられるようになっています。
シナジーグループによると、Amazonクラウドのリードは当面続くだろうとのこと。許可を得て、調査概要「Cloud Boom Continues as Quarterly IaaS/PaaS Revenues Exceed $2B」を翻訳しました。
Amazonがこの勢いを失うとは思えない
米調査会社のシナジーリサーチグループは、2013年第1四半期のIaaSとPaaSの売上げは2ビリオンドル(約2000億円)を超え、1年前と比較して56%成長したとの調査結果を発表した。
Amazonクラウドが27%の市場シェアを獲得して突出したトップである。2012年を通してもAmazonクラウドのシェアは27%であり、新しいサービスなどが登場しているにもかかわらず、2位以下のベンダはAmazonクラウドとの差を詰めることができないでいる。
クラウド市場はどの地域でも強い成長が見られるが、北米地域は全世界の半分以上のシェアを占め、アジア太平洋地域(APAC)と欧州中東およびアフリカ(EMEA)はそれぞれ21%と20%を占める一方、ラテンアメリカ市場は比較的小さいものとなっている。
地域ごとに登場するプレイヤーが異なりはするが、どの地域でも共通することがある。それはAmazonクラウドがリーダーだということだ。
シナジーリサーチ John Dinsdale氏は「Amazonがこの勢いを失うとは思えない。と同時に、今後5年はクラウド市場の成長が続き、先行するプレイヤーたちの強い成長が見られるだろう。GoogleとMicrosoftはIaaSを立ち上げてキャッチアップを図ろうとしており、いくつかの通信系企業もその動きを見せている。IaaSとPaaSの成功は、マネージとホスティングやコロケーションの成長を奪うものとなるだろう」と語る。
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