Amazonクラウド、国内初の技術者認定試験を6月5日開催。AWS Summit Tokyo 2013の会場で
先月発表されたAmazonクラウドのグローバルな技術社認定試験。国内で初めての技術社認定試験が6月5日、6日に品川のグランドプリンスホテル高輪で開催されるイベント「AWS Summit Tokyo 2013」の会場で開催されることが発表されました。
この試験に合格すると、国内で初めてのAWS認定エンジニアを名乗ることができるようになります。
合格のために要求される知識は?
今回行われるのは「AWS 認定ソリューションアーキテクト アソシエイトレベル」。これはAWSプラットフォーム上での分散システムやアプリケーションを設計するスキルを持つ技術者を認定する試験で、レベルは下から「アソシエイトレベル」「プロフェッショナル レベル」「マスター レベル」と3種類ある中のいちばん初級のレベルになります。
試験合格者は、以下の能力が認定されます。
- 要件を理解し、AWS アーキテクチャーのベストプラクティスを用いて構築するソリューションを定義することができる。
- アーキテクチャーのベストプラクティスを、開発者およびシステム管理者に対してプロジェクトのライフサイクルを通じて助言できる。
これに必要な知識は以下のものが挙げられています。
- AWS のコンピューティング、ネットワーキング、ストレージ、データベースサービ スの実践的な使用経験
- システムの伸縮自在性およびスケーラビリティの概念に対する理解
- AWS に関連するネットワーク技術の理解
- AWS が提供するセキュリティ機能およびツール全般と、従来型サービスとの連携に 関する高度な理解
- AWS (AWS SDK、AWS API、コマンドラインインターフェイス、AWS CloudFormation)の操作方法に関する深い理解
- AWS のデプロイおよび管理サービスに関する実践経験
これらAWSの知識に加え、IT全般の次のような知識も求められます。
- 大規模配信システムの設計に関する専門的な経験
- ウェブサーバー(Apache、nginx、IIS)、キャッシング、アプリケーションサーバー、ロードバランサーなど、一般的な多層アーキテクチャーに関する高度な理解
- RDBMS(MySQL、Oracle、SQL Server)、NoSQL
- メッセージキューおよびエンタープライズサービスバス(ESB)に関する知識
- 疎結合およびステートレスシステムに関する知識
- 配信システムにおける各種整合性モデルについての理解
- Contents Delivery Network に関する経験、およびパフォーマンスコンセプトの理解
- ルートテーブル、アクセスコントロールリスト、ファイアウォール、NAT、HTTP、DNS、IP、OSI 参照モデルに関するネットワーク知識および経験
- RESTful ウェブサービス、XML、JSON に関する知識
- ソフトウェア開発ライフサイクルに関する理解
- 公開キー暗号化、SSH、アクセス認証情報、X.509 証明書など、情報およびアプリケーションセキュリティに関する経験
こうしてみるとかなり広範囲かつ実践的な知識が求められるようです。
出題範囲と採点
出題範囲と配点は次のようになっています。
- 高可用性、コスト効率、対障害性、スケーラブルなシステムの設計(60%)
- 実装/デプロイ(10%)
- データセキュリティ(20%)
- トラブルシューティング(10%)
試験要項には、ここに挙げた内容の他にもさらに詳しい試験内容が説明されています。試験自体はKryterion社が提供することになっており、試験申し込みは専用のページから行えます。
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