2017年末までに大企業の約半数がハイブリッドクラウドを採用する。ガートナー
自社のデータセンター内に構築したプライベートクラウドと、AmazonクラウドやWindows Azureのようなパブリッククラウドを接続し、必要に応じて処理をいずれかのクラウドで実行する、あるいは複数のクラウドへ分散させて実行する仕組みは、一般にハイブリッドクラウドと呼ばれています。
米調査会社のガートナーは、このハイブリッドクラウドを大企業の約半分は2017年末までに採用するだろうと「Gartner Says Nearly Half of Large Enterprises Will Have Hybrid Cloud Deployments by the End of 2017」で予想しています。
発表の一部を引用します。
Nearly half of large enterprises will have hybrid cloud deployments by the end of 2017, according to Gartner, Inc. In the past three years, private cloud computing has moved from an aspiration to a tentative reality for nearly half of large enterprises. Hybrid cloud computing is at the same place today that private cloud was three years ago; as actual deployments are low, but aspirations are high.
大企業の半数近くが2017年の終わりまでにはハイブリッドクラウドを展開するだろう。この3年、約半数の大企業にとってプライベートクラウドは願望から現実へと変化した。ハイブリッドクラウドは今日、3年前のプライベートクラウドと同じ状況にある。現実を見ればまだ採用数は多くないが、期待は高まっている。
プライベートクラウドの前段階であった仮想化は初期投資の効率化を実現し、標準化や自動化は運用コストを下げる効用があったとガートナー。さらにプライベートクラウドの実装はITに対するアジリティの要求に応えるものだったと。
そしてこれをさらに次のステップに進めるのがハイブリッドクラウドだとガートナーは位置づけているようです。
と同時にIT部門は新しい技術への対応だけでなく、より迅速な運用プロセスや自動化、セルフサービスといった新しいサービスモデルへの適用も進めるべきだと指摘しています。
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