企業向けのモバイルアプリは、2016年までに過半数がHTML5を用いたハイブリッドアプリになる。ガートナー
多様なデバイスをサポートする必要に迫られる企業向けのモバイルアプリケーションは、2016年までに過半数がHTML5の移植の容易なフレームワークで作られたハイブリッドアプリケーションになるだろう。米調査会社のガートナーは、2月4日に発表した「Gartner Says by 2016, More Than 50 Percent of Mobile Apps Deployed Will be Hybrid」でこのような予測をしています。
ハイブリッドアプリケーションは、HTML5やJavaScriptなどのWeb技術で構築されたモバイルアプリながら、ネイティブコンテナで稼働し、位置情報などデバイスのネイティブな機能が呼び出せます。
To address the need for mobile applications, enterprises are looking to leverage applications across multiple platforms. The advantages of the hybrid architecture, which combines the portability of HTML5 Web apps with a native container that facilitates access to native device features, will appeal to many enterprises.
モバイルアプリケーションのニーズに対応するため、企業ではマルチプラットフォーム対応へのてこ入れをすることになる。HTML5アプリケーションをネイティブコンテナに載せたハイブリッドアーキテクチャでは、デバイスのネイティブな機能にもアクセスできる利点があり、多くの企業はこれに魅力を感じるだろう。
マルチプラットフォーム展開がしやすいハイブリッドアプリケーションは、こうした利点によって受け入れられていくだろうというのがガートナーの予想。
Publickeyでは以前から、モバイル向け業務アプリケーションの開発はHTML5とjQuery Mobileのようなフレームワークが中心になると予想し、動向を追ってきました。2016年の時点でハイブリッドが過半数というのは控えめな予想で、もっと多くなるのではないかと思っています。
今年中に50ドルのスマートフォンが登場する
ガートナーはこれに加えて2つの予想を明らかにしています。1つは2014年までに、いまのマイクロソフトのように企業のモバイルにおいてアップルが受け入れられるだろう、ということ。
Gartner believes that enterprises should plan for continued consumerization and for the fact that Apple will continue to be a significant beneficiary.
ガートナーは企業がコンシューマライゼーションが続くことを考慮しつつ、アップルがこの分野での重要性を維持し続けると確信している。
もう1つは、50ドルの低価格スマートフォンが今年にも登場するだろう、という予想です。
The combination of competitive pricing pressure, open-channel market growth and feature elimination/integration will very soon result in the $50 smartphone.
価格低下のプレッシャーとオープンな調達チャネル市場の成長、そして機能の統廃合によって、まもなく50ドルのスマートフォンが登場するだろう。
スマートフォンが50ドルになれば、先進国の市民はもちろん、発展途上国でもスマートフォンが急速に普及する価格水準になるでしょう。そうなればグローバルなスマートフォン市場のシェアやその様相は一変するかもしれません。
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