物理サーバの出荷数、1年前とほぼ変化なし。隠れたシェアトップは「名もないベンダー」。ガートナー調査
米調査会社のガートナーは、ワールドワイドのサーバ市場の出荷台数とシェアなどの調査結果を発表しました。
2012年第4四半期の出荷物理サーバ数は約250万台で、1年前の2011年第4四半期と比較して-0.2%の下落と、ほぼ1年前と変わらない出荷数となりました。
台数のシェア別に見ると、トップがヒューレット・パッカード、2位がデル、3位がIBMとなっています。
そのほかのベンダーのシェアが突出
グラフを見て気が付くのが、隠れたトップシェアとして「Other Vendors」と呼ばれるその他の名もないベンダー群が位置していることです。この比率はトップのヒューレット・パッカードを抑えて突出しています。
しかも昨年の第4四半期と比較しても、ヒューレット・パッカードが約-6%、デルが-7%、IBMが-12%と各社が軒並み台数を減らしているのに対し、Other Vendorsは+12.2%と大きく数字を伸ばしています。
これは金額で見ても同様の傾向があり、サーバの出荷金額でも「Other Vendors」はIBM、ヒューレット・パッカードに続いて第3位、成長率では昨年比21.9%ともっとも成長したセグメントになっています。
ガートナーの調査ではOther Vendorsについての分析をしていませんが、「Application-as-a-business data centers such as Baidu, Facebook and Google were the real drivers of significant volume growth for the year.」(ビジネスとしてアプリケーションを提供するデータセンター、BaiduやFacebook、Googleらが今年の大幅な成長の原動力となった)と書いています。
これはFacebookのOpen Compute戦略に示されるように、データセンターを中心に物理サーバがますますコモディティ化しており、データセンター事業者が台湾のベンダーに直接発注したり、大手ベンダー以外のホワイトボックス的なサーバベンダーが市場で存在感を発揮していることを示しているのかもしれません。