W3CがHTML5仕様策定完了、勧告候補に。HTML5.1のドラフトも発表
HTML5の仕様策定を進めていたW3Cは17日(日本時間18日)、HTML5とCanvas 2Dに関する仕様策定完了を発表。これら2つの仕様を「Candidate Recommendation(勧告候補)」とし、相互運用性およびテストへ専念する段階へと進めました。
W3CはあわせてHTML5の次バージョンとなるHTML 5.1、およびCanvas 2D, Level 2の第一草案を発表。今後のHTML5関連の機能追加などはこれら次バージョンに対して行われていくことになります。
2014年にHTML5が勧告、2016年にはHTML5.1が勧告へ
9月にW3Cが発表したHTML5の勧告に向けたロードマップ「Plan 2014」によると、2014年に今回勧告候補となったHTML5が勧告となり、その2年後の2016年には次バージョンのHTML5.1が勧告にと、2年単位でのHTML5のバージョンアップが予定されています。
HTML5およびCanvas 2Dが勧告候補になったことで実質的にもこのバージョンでの仕様策定が完了したことになるわけで、ベンダやデベロッパーは安心して実装や利用が行えることになります。またEPUB3のような、W3Cの仕様を元にした派生仕様などについても安定したバージョンを基に議論を進められるようになるでしょう。
HTML5の仕様策定はW3CとWHATWGが共同で行っています。7月にW3CのWHATWGグループにIan Hickson氏が投稿したメールによると、今後も両団体は共同で仕様策定を行っていきますが、W3Cはその共同作業で作り上げていく仕様のスナップショットとしてバージョン番号を付け、ある時点での仕様を固定するという役割をおもに担うことになっています。今回の勧告候補の発表は、まさにその役割を果たしていることになります。
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