さくらインターネット、SSD搭載で高速化した仮想専用サーバ(VPS)提供開始。スワップアウト先もSSD
さくらインターネットは、仮想専用サーバサービス「さくらのVPS」にSSDを搭載し性能を強化した新プランの追加を発表しました。12月13日より提供開始です。
仮想専用サーバ(VPS)は、仮想化されたサーバを利用者が管理者権限を持って占有し、好きなOSやアプリケーションを導入できるサービス。物理サーバを占有するような柔軟性がありながら、仮想化によって物理サーバを複数の利用者共有できるため低価格なのが最大の特徴です。
ここ数年のプロセッサのマルチコア化やメモリ搭載量の増大によって、VPSの価格性能比は急速に向上しましたが、ストレージへのアクセス性能だけはハードディスク性能にそれほど大きな向上がなかったがゆえに停滞していました。
ハードディスクに代わりSSDを搭載したことは、ストレージのアクセス性能の大幅な向上となります。いままでストレージに引きずられていたCPUやプロセッサの能力を適切に発揮させ、VPS全体の価格性能比をきわめて大きく向上させることになるでしょう。
VPSごとにストレージ性能を確保
さくらインターネットは、従来のVPSとSSD搭載VPSの価格比較を公開しています。それによると、SSD搭載プランはIOPSで約7倍、レイテンシで最大24倍も高速になっています。
VPSでは複数の仮想マシンが同一のストレージへアクセスするため、アクセスの混雑具合が気になります。さくらインターネットによるとSSD 1Gプランでリード/ライトが1万IOPS、SSD 2Gプランで2万IOPSの上限をVPSごとにかけており、この上限までの性能は保証するようにしているとのことです。
SSDプランを利用することで、大量のファイルへのアクセスだけでなくMySQLなどのデータベースや、データベースをバックエンドとして利用するWordPressなどのCMSなどでも性能向上を期待できるでしょう。
またSSDプランではVPS内仮想メモリのスワップアウト先もSSDとなっているとのことです。スワップアウトするほど多くのメモリを利用した処理の場合でも従来より大幅な高速処理が期待できるでしょう。
さくらのVPS SSDプランの価格は以下です。
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