SASもインメモリ技術を推進。ビッグデータ向けに高速処理可能なインメモリ分析エンジンを搭載「SAS Visual Analytics」を発表
SAS Institute Japanは、ビッグデータを高速に分析するために、多数のブレードサーバのメモリ上で分散処理を行うインメモリ分析エンジン「SAS LASR Analytic Server」と、この分析エンジンを搭載したデータ探索製品「SAS Visual Analytics」を発表しました。
メモリ上にデータを展開することで高速処理を行うインメモリ技術はデータベースの分野を中心に製品が相次いで登場しています。SASはそのインメモリ技術を、ビッグデータの分析処理に向けた同社の「High Performance Analytics戦略」の柱の1つだと説明。
その第一弾の製品が今回発表したVisual Analyticsとなりますが、その記者発表会に「普段は製品発表には出てこないが、今回は非常に重要な製品なので」と、吉田仁志社長が登壇。「ビッグデータは企業にとって機会であり、データが知っている事実を、いかに企業が知っている事実に変えるか」と、ビッグデータ分析の重要性を訴えました。
インメモリ処理エンジンを搭載したVisual Analytics
インメモリ技術を備える分散処理エンジンLASR Analytic ServerはHadoopのHDFS(Hadoop File System)を内蔵。データソースからのデータをHDFSを取り込んだ上でメモリに展開し、処理を行います。複数のブレードサーバによる分散処理を実現しているため、スケールアウトによって処理性能が向上。
このLASR Analytic Serverを搭載した製品の第一弾が「SAS Visual Analytics」。データをチャート領域にドラッグ&ドロップすると自動的に最適なチャートが選択されて描画され、アドホックに複数の切り口で分析が可能。
また、あらかじめ画面設計を行ってダッシュボードも構築でき、レポートをiPadのようなモバイルデバイスから参照することもできます。
Visual Analyticsは8ブレードの最小構成で約2000万円から。
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