ブロケードが身売りを交渉中? ウワサふたたび
ネットワーク機器大手のブロケードが身売り先を探しており、その候補と交渉をしているらしい、というニュースが先週からぽつぽつと海外で報じられています。発端となったのは9日の英ロイターの報道。企業売却に向け複数のファンドとの話し合いが進んでいるとの情報筋の発言を伝えています。
- Brocade fields bids for sale: sources | Reuters
- This Time, Will Brocade Actually Get Sold? - Deal Journal - WSJ
- Brocade sale rumours bursting out • The Register
ブロケードは2009年にいちど身売りを検討していたことが報じられていましたが、最終的には「うちは身売りなんかしない!」とCEOが宣言したことでそれ以後この話はやんでいました。
しかし身売りには難しいハードルが
今回のいくつかの関連報道に目を通してみると、ブロケードの有力な身売り先として名前が挙がっているのはオラクルとIBM。
デルは昨年、データセンター向けネットワーク機器ベンダのForce10を買収したことから、もうブロケードに興味がなく、キャッシュが豊富で総合ベンダを目指すオラクル、あるいはIBMはネットワーク機器が弱く、対シスコのためにブロケードを買う理由があるだろう、という見方があるようです。
一方で、ブロケードの身売りは簡単ではない、という意見も。1月10日のブルームバーグの記事「Brocade Shares Rise on Report Network-Switch Maker Received Takeover Bids」から。
One hurdle is that 60 percent of the company’s data-storage products, responsible for more than half of Brocade’s revenue, are sold through agreements with IBM, Oracle and Hewlett- Packard
ハードルは、この企業のデータストレージ製品の60%、ブロケードの収益の半分以上が、IBM、オラクル、ヒューレットパッカードとの契約を通じてあがることだ。
つまり、どこかが買収すればそれ以外の会社との契約が終了することを考えると、買収したことでブロケードの収益が激減してしまう懸念があります。それがブロケードの身売りを難しくしている、という分析です。
この件について、ブロケードも身売り先候補も一切コメントをしていません。コメントが出るときは、おそらく身売りを否定したときか、決まったときか、いずれにせよ結果が分かるときでしょう。
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