OpenFlowベンチャーのBig Switch Networksが初の製品リリース。OpenFlowコントローラ、仮想ネットワーク、ネットワークモニタリングツールの3つ
VMwareに買収されたNiciraと並び、OpenFlow関連のベンチャーとして注目されていたBig Switch Networksが11月13日、初めての製品をリリースしました。
リリースされたのは以下の3種類のソフトウェア製品。
- OpenFlowコントローラ「Big Network Controller」
- ネットワーク仮想化ツール「Big Virtual Switch」
- ネットワークモニタリングツール「Big Tap」
全体のアーキテクチャは下記の図のようになっており、Big Network ControllerがOpenFlowプロトコルを用いて仮想スイッチのOpen vSwitchやOpenFlow対応の物理スイッチの制御を行うと同時に、Northbound APIを公開することによって、コントローラ上でさまざまなネットワークアプリケーションのプラットフォームとなります。
Northbound APIを使ったアプリケーションとして、ネットワーク仮想化ツールのBig Virtual Switch、モニタリングツールのBit Tapが実現されています。
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同社製品最大の特徴が、OpenFlowコントローラがプラットフォームとなり、Northbound API上にさまざまな機能を追加していけることでしょう。この図でもサードパーティからのアプリケーションが登場することを想定しています。
Northbound APIについては、以前の記事「SDN/OpenFlowの新しい課題:Northbound APIとは何か? - Publickey」で詳しく解説していますので、ぜひそちらをご覧ください。
Big Network ControllerはFloodlightベース
同社の説明を基に、各製品を見ていきましょう。
OpenFlowコントローラであるBig Network Controllerは、同社がオープンソースとして開発しているOpenFlowコントローラの「Floodlight」をベースにしたものです。
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Big Virtual Switchは、コントローラを制御して仮想ネットワークを構築します。3万2000までの仮想ネットワークをサポート。
エッジにOpen vSwitchを置いてオーバレイ方式で実現するだけでなく、すべてのスイッチがOpenFlow対応になった場合にはホップバイホップ方式にも対応し、あるいは一部のスイッチのみOpenFlowスイッチに対応した場合のハイブリッド方式にも対応していると説明しています。さまざまな方式に対応する柔軟性の高さも大きな特徴でしょう。
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BigTapは、OpenFlowコントローラ内の情報を利用してネットの状況を表示できるモニタリングツールです。OpenFlowスイッチから集められた情報を利用するため、ネットワーク内にパケットモニタなどを設置する必要もなく、トラフィックなどの情報をチェックできます。
価格は月額課金
各製品はすでに提供が開始されていて、価格は次のように発表されています(1ドル80円で円換算しています)。
Big Virtual Switch- Starts under $4200/month(約33万6000円/月)
Big Tap- Starts under $500/month(約4万円/月)
Big Network Controller- Starts under $1700/month(約13万6000円/月)
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