グーグルはOpenFlowをデータセンター間のネットワーク制御に使おうとしているのか
来週カリフォルニアで開催されるイベント「Open Networking Summit」では、いまネットワーク業界でもっとも熱いテクノロジーであるOpenFlowをテーマにしています。その基調講演にグーグルのシニアバイスプレジデントでフェローのUrs Hölzle氏が登場し、「OpenFlow@Google」という講演を行う予定です。
グーグルはOpenFlowを推進する団体「Open Networking Foundation」の創立メンバーの1社ですが、同社がOpenFlowをどのように利用しようとしているかについてはあまり情報がなく、今回の基調講演でどのような話がされるのか、注目されています。
OpenFlowが成功するというには早すぎる
そんな中、GigaOmの記事「How Google is using OpenFlow to lower its network costs」に、基調講演を控えたUrs Hölzle氏のインタビューが掲載されていました。
それを読むと、OpenFlowへの期待と同時に、登場したばかりのOpenFlowの先行きの不透明感についても率直に吐露しているようです。
“It’s very early in the history and too early to declare success.”
まだ歴史の入り口に立ったばかりであり、成功を宣言するには早すぎる。
そして、グーグルはOpenFlowをデータセンター間のネットワークのコスト削減の面で注目していると。
Hölzle said the search giant was trying to see how it could make its wide-area network and long-distance network more flexible and speed up the delivery of services to users without adding costs.
検索エンジンの巨人は、ワイドエリアネットワークで超梱のネットワークをよりフレキシブルで高速なサービスを追加コストなしで提供することに利用しようとしている。
Nicira Networksを始め、いま企業向けに登場しつつあるOpenFlowのソリューションの多くはデータセンター内のネットワークの柔軟性を解決するものですが、グーグルがデータセンター間に注目しているということは、データセンター内のネットワークについてはすでに独自のソリューションを持っているためなのかもしれません。
昨年秋に行われたOpen Networking Summitは、イベント後に多くの講演のビデオが公開されました。Publickeyではそれを基に主要な講演の内容を記事で紹介しています。今回もビデオが公開されるようでしたらその内容を記事で紹介したいと思います。
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