OpenFlow 1.3がOpen Network Foundationの理事会で承認。IPv6、PBB対応など
Facebookやグーグル、マイクロソフト、ドイツテレコムなど大手クラウドベンダーやテレコム企業などが中心となって発足したOpen Networking Foundationは、「OpenFlow 1.3」を理事会が承認したと発表しました。実際に承認されたのは4月19日で、プレスリリースが出たのは日本時間の昨日です。
すでに仕様はドキュメントとして公開されています(PDF)。
OpenFlowは、ネットワークの構成や機能をソフトウェアで設定可能にするSoftware-Defined Networkを実現するための新しい標準技術です。昨年の12月にOpenFlow 1.2が登場しており、それからほぼ半年でOpenFlow 1.3が登場したことになります。
OpenFlow 1.3ではIPv6環境での運用やPBBに対応
発表によると、OpenFlow 1.3の主な新機能は以下のようになっています。
- IPv6 deployment that enables OpenFlow controllers to implement IPv6 RFCs and routing
- Tunneling and logical port abstraction used in datacenters, virtualized private networks (VPN), and more
- Provider Backbone Bridging (PBB), which is a lightweight tunneling standard used between datacenters
- Quality of Service (QoS) through a new per-flow metering feature to precisely control the usage of the network bandwidth
- Features that enable the controller to better select the information it gets from the switch with per-flow metering and per-connection event filtering
IPv6環境での運用、データセンター内でのトンネリングと論理ポートの抽象化やVPN、データセンター間のトンネリングであるPBBなどが挙げられています。
実際の製品ではまだOpenFlow 1.0が主流
OpenFlowの仕様は順調にバージョンアップを続けていますが、一方で実際の対応機器やコントローラの多くはまだOpenFlow 1.0対応にとどまっていて、1.1を完全に実装しているものはほとんど見あたりません。
OpenFlowへの対応は、NiciraやBigSwitchといった新興ベンダからIBMやNEC、NTTなどの大企業、それにBrocadeやHPといったネットワーク機器ベンダなど広がりつつあります。今後製品が数多く市場に出てくると、OpenFlowのどのバージョンに対応しているのか、仕様の中のどの機能を実装しているのかといった点が相互運用性の課題になってくるかもしれません。