松尾芭蕉が名前の由来。分散型NoSQLデータベース「Riak」のBashoが日本法人設立
NoSQLデータベースを主力製品とする米国のソフトウェアベンダー「Basho Technologies」が日本法人「バショー・ジャパン」を設立、日本における展開を開始しました。日本語版のWebサイトも公開されています。
同社のNoSQLデータベース「Riak」は分散型キーバリューストア。クラウドに対応した高いスケーラビリティや、単一障害点がなく高い可用性が特徴。
Riakはオープンソースとして開発されており、マルチデータセンター機能などが追加されたEnterprise版と、RiakのテクノロジーをコアにしたAmazon S3互換の分散オブジェクトストレージの「Riak CS」などがあります。
Riakはすでに米大手キャリアのAT&T、金融のシティコープ、小売りのベストバイなどの実績があると米Basho Technologies CEOのDon Rippert(ドン・リパート)氏。「ユーザーに共通するのは、ウルトラスケールでハイアベラビリティ、運用が容易で、そして低価格なソリューションを求めていること」(リパート氏)
同社の社名である「Basho」の由来をリパート氏に尋ねたところ、シンプルでビューティフルな俳句のことを知り、その有名人である松尾芭蕉にちなんだとのことでした。
IDCフロンティアとYahoo! Japanが採用、サービス提供へ
Yahoo! Japan傘下のIDCフロンティアは、Riak CSを用いたAmazon S3互換のオブジェクトストレージを提供する予定で、10月30日からトライアル環境を提供開始。12月からはほぼ本番環境のβ版を提供する予定。またYahoo! JapanもNoSQLデータベースとしてRiakを検討中とのことです。
バショー・ジャパンの代表取締役社長に就任した高木修氏は、日本法人としては当面、IDCフロンティアやYahoo! Japanとのパートナーシップを通してサービス提供をするとしており、日本でパッケージソフトウェアとしてRiak EnterpriseやRiak CSの直接販売やサポートを開始する時期は未定とのこと。ただしオープンソースコミュニティとは積極的に連係していきたいとしています。
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