ネットワーク仮想化のNiciraが日本市場に本格参入を発表

2012年2月22日

Nicira Networksは今日、都内で記者会見を開き、日本市場への本格参入を発表しました。すでに日本法人は設立されており、東京エレクトロンデバイス、日商エレクトロニクス、日立電線らとのパートナーとも協業して、日本での販売とサポート体制を強化するとのことです(3/5追記:東京エレクトロンデバイスと日商エレクトロニクスは販売代理店、日立電線は技術パートナー)。

fig

Nicira Networksは、ネットワーキングのための新しい標準仕様として注目されているOpen Flowをベースに、ネットワークを仮想化するソフトウェア製品「Nicira Network Virtualization Platform」(NVP)を提供します。

Open Flowを活用したソリューションは、Niciraのほかに米ベンチャーのBig Switchや、国内ベンチャーのMidokuraなどが取り組みを見せており、大手企業ではNECやIBMなどもOpen Flow対応のスイッチを発売していますが、Open Flowにフォーカスした本格的な国内でのビジネス展開はNiciraが事実上最初といえるでしょう。

ネットワーク機器の変更が不要な点が強味

同社製品の強味は「ソフトウェアによって実現されるソリューションであり、ネットワークのハードウェアについては変更が一切必要がない。弊社は、完全なネットワーク仮想化ソリューションを提供する企業でこれが実現できている唯一の企業だ」(共同設立社で最高技術責任者のマーティン・カサド(Martin Casado)氏。

同社最高経営責任者 スティーブ・ムレニー(Steve Mullaney)氏は、製品のターゲットを「クラウドやオンラインサービスのサービスプロバイダー、大きなデータセンターを持つ企業が中心だが、いずれにせよネットワーク仮想化のニーズがある企業がターゲットとなるだろう」としており、まずはデータセンター用途での導入が主眼であると説明しました。

また同社は課金方法もソフトウェアのライセンスではなく、ポート数をベースにした使用料ベースの課金モデルという、ユニークな形態を採用しています。

NiciraとOpen Flowについては、すでにPublickeyで注目のベンダとして何度も取り上げてきましたので、あわせてそちらもご覧ください。

Open Flowがネットワーク業界に与えるインパクトなどについては、以下の記事が参考になると思います。

あわせて読みたい

ハードウェア 仮想化 OpenFlow データセンター ネットワーク




タグクラウド

クラウド
AWS / Azure / Google Cloud
クラウドネイティブ / サーバレス
クラウドのシェア / クラウドの障害

コンテナ型仮想化

プログラミング言語
JavaScript / Java / .NET
WebAssembly / Web標準
開発ツール / テスト・品質

アジャイル開発 / スクラム / DevOps

データベース / 機械学習・AI
RDB / NoSQL

ネットワーク / セキュリティ
HTTP / QUIC

OS / Windows / Linux / 仮想化
サーバ / ストレージ / ハードウェア

ITエンジニアの給与・年収 / 働き方

殿堂入り / おもしろ / 編集後記

全てのタグを見る

Blogger in Chief

photo of jniino

Junichi Niino(jniino)
IT系の雑誌編集者、オンラインメディア発行人を経て独立。2009年にPublickeyを開始しました。
詳しいプロフィール

Publickeyの新着情報をチェックしませんか?
Twitterで : @Publickey
Facebookで : Publickeyのページ
RSSリーダーで : Feed

最新記事10本