オラクル、I/O仮想化ベンダのXsigo買収。Software-Defined Network参入へ
米オラクルはI/O仮想化ベンダのXsigo(シーゴ)買収を発表しました。
XsigoはI/O仮想化ベンダ。サーバからInfinibandを通じて同社の装置に接続すると、サーバ内の仮想マシンに対して装置内で任意の仮想イーサネットや仮想ファイバーチャネルのインターフェイスを割り当てることができ、物理サーバのI/Oを仮想化する機能を備えています。
この仮想I/Oは管理ソフトウェアから任意のネットワーク化を行うことができるため、いわゆるソフトウェアによって定義するネットワーク、Software-Defined Networkとして、ダイナミックにネットワーク構成を操作することができます。
同社製品はすでにブリティッシュテレコム、eBay、ベライゾン、ソフトバンクなどで採用実績があるとのこと。
InfinibandでSoftware-Defined Network
オラクルは買収を発表したプレスリリースの中で、Software-Defined Networkの部分を特に取り上げて次のように説明しています。
Xsigo’s software-defined networking technology simplifies cloud infrastructure and operations by allowing customers to dynamically and flexibly connect any server to any network and storage, resulting in increased asset utilization and application performance while reducing cost.
XsigoのSoftware-Defined Network技術は、ダイナミックかつフレキシブルにあらゆるサーバとネットワークとストレージを接続可能にすることで、クラウドインフラとその運用をシンプル化します。これにより、資産の利用効率を高め、コスト削減をしながらアプリケーションの性能向上が可能です。
オラクルはExadataなど同社のハードウェア製品のインターフェイスとして積極的にInfinibandを採用してきました。XsigoはそのInfinibandによってI/O仮想化を実現しており、オラクルにとってはより高度なハードウェアとソフトウェアソリューションを提供するうえで適切な買収相手といえそうです。
Software-Defined Networkが本格化しつつある
ここ数カ月のあいだにSoftware-Defined Networkをめぐる動きが目立ってきました。
ブロケードがSoftware-Defined Networkの主要技術であるOpenFlowへの対応を表明し、シスコが包括的なSoftware-Defined Network戦略としてCisco Oneを発表、VMwareがNiciraを買収し、そしてオラクルまでがXsigo買収でSoftware-Defined Networkを強調しています。
サーバ仮想化、ストレージ仮想化に続いて、ネットワーク仮想化およびその技術であるSoftware-Defined Networkへの実現へと各ベンダが走り始めています。
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