Fusion-ioの新フラッシュドライブ「ioDrive2」国内で販売開始。PCIeカードたった1枚で2.4TB、86万IOPSのストレージ
Fusion-ioと東京エレクトロンデバイスは、PCIeスロットに接続する高速なサーバ内蔵型フラッシュストレージの新型となる「ioDrive2」「ioDrive2 Duo」の国内販売を開始すると発表しました。東京エレクトロンデバイスによると、価格はおおよそ70万円から。
新型は性能を2倍、単価は3割減
Fusion-ioが開発したサーバ内蔵型のPCIe接続によるフラッシュストレージは、従来のSANやNASはもちろん、SATA、SASなどのディスクインターフェイスに接続したハードディスクによるストレージと比較して飛躍的に高速で、かつ高密度大容量、低消費電力という特徴を備えています。
今回販売を開始した「ioDrive2」は、従来の製品と比較して性能を約2倍に、単価約3割減を実現。同社の創業者で最高経営責任者兼会長のデイビット・A・フリン氏は今回の製品の技術的背景を次のように説明しています。
「高密度の最新NANDチップを利用したおかげで、高密度で低コストを実現した。一方で新しいNANDチップは速度が低下し、信頼性も下がっている。0と1の違いは、わずか10個程度の電子でしかない。この遅くて信頼性が下がったNANDチップを用いながら、コントローラとソフトウェアよって高性能、高信頼性を実現したことが今回最大のポイントだ」(フリン会長)
PCIe接続のサーバ内蔵型フラッシュストレージ市場は同社がほぼ単独で切り拓いてきましたが、先月にはストレージ最大手のEMCが参入を発表するなど、競合が始まろうとしています。同社はどうやって立ち回っていくのでしょうか。フリン会長はこう答えています。
「テクノロジーの世界で立ち止まることはできない、我々はより安価なNANDチップを使って高速で高信頼性を実現するというイノベーションを早期に実現した。これは優れたエンジニアチームがいたからだ。大事なのはより早くイノベーションを起こすことだ。競合の製品は、われわれの製品と同じようなものに見えるかもしれないが、彼らは古い世代のNANDチップや1セルあたり1ビットしか記憶できないタイプを使っている」(フリン会長)