エンタープライズ向けのファイル共有機能「Chatterbox」をセールスフォース・ドットコムが発表。Dreamforce 2012
セールスフォース・ドットコムは、Dropboxのようにクラウド上でファイルを共有する機能を備えたエンタープライズ向けのファイル共有サービス「Chatterbox」を発表しました。
同社は既にエンタープライズ向けのソーシャルメディア「Chatter」を提供しており、Chatterboxとの組み合わせで、Facebookで写真を友人と共有するのと同じように、容易にChatterのユーザー間でファイルや写真などを容易に共有可能。
またDropboxのように、PCだけでなくタブレットやスマートフォンなど複数のデバイスもサポートしており、ファイルはデバイス間でリアルタイムに同期されます。
エンタープライズ向けファイル共有には各社が参入
エンタープライズ向けのファイル共有サービスは、昨年から大手企業の参入が相次いでいます。
例えばVMwareは昨年の8月、企業向けファイル共有サービスを実現する「Project Octopus」を発表しています。同社のデスクトップ仮想化ソフトウェアとの連携で、モバイル環境での利用を想定しているようです。
シトリックスは昨年10月に、企業向けファイル共有ソフトウェアの「ShareFile」を買収し、今年4月にエンタープライズ向けのソーシャル機能を備えた「Podio」を買収しています。両社の組み合わせは、セールスフォース・ドットコムのChatterとChatterboxの関係によく似ています。
ストレージ最大手のEMCは今年5月に、企業向けファイル同期サービスを提供していた「Syncplicity」の買収を発表。自社サービスに統合しようとしています。企業のストレージ活用の一分野として有望と見ているのでしょう。
FacebookやTwitterのようなソーシャルメディアのブームは、ChatterやマイクロソフトのYammer買収などによって着実にエンタープライズ市場へ入ってきました。それに続き、FacebookやTwitterでよく利用されている写真などの共有機能がエンタープライズ向けにファイル共有機能として入ってくるのは当然の流れといえます。
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