Amazonクラウド、新規登録者はWindows Serverも1年間無料で利用可能に
Amazon Web Serviceが提供するクラウドサービスの新規登録者には、マイクロインスタンスが月に750時間まで無料になる特典が一年間提供されています。これまでこの無料枠で使えるのはLinuxサーバだけだったのですが、Windows Server 2008 R2も無料で使えることが発表されました。
マイクロインスタンスは、613MBメモリと、32ビットもしくは64ビットのプロセッサで、負荷が高まったときには一時的に最大2ECU(1 EC2 Compute Unit(ECU)は、2007年時点での1.0-1.2GHz OpteronまたはXeonプロセッサと同等の能力)までブースト可能です。通常、1分間に数十回程度のリクエストをさばける能力を備えているとのことで、それほどトラフィックが多くないWebサイトやWebアプリケーションのホストに対応できます。
また、同じく月間750時間分のElastic Load Balancerや10GB分のAmazon Elastic Block Storageなども無料枠で提供されています。
1日24時間×31日で744時間となるため、月間750時間の無料枠により事実上最初の1年間は無料で連続利用が可能です。
手軽にクラウドでWindows Serverが試せる
Windowsをクラウドで利用したい、と考えたときに最初に思い浮かぶのは、当然ながらマイクロソフトが提供するクラウドであるWindows Azureでしょう。Windows AzureでオンプレミスのWindows Serverと同じ環境を用意しようとすると、VMロールと呼ばれる機能を使います。
今回、AmazonクラウドがWindows Sever環境を無料枠に含めてきたことで、Windows ServerをAmazonクラウドで試すハードルがぐっと下がりました。本格的にWindowsでクラウド的なことをするのならばWindows Azureが依然として最有力のプラットフォームですが、Windows Serverをクラウドでちょっと試してみたい、比較的軽い処理をしていたオンプレミスのWindows Serverをクラウドに移行してみたい、というときの選択肢として、Amazonクラウドの存在感が増してきたといえるでしょう。