Amazon S3から自動的に安価なAmazon Glacierへアーカイブする新機能が登場
Amazon S3に保存しているデータを、自動的に1GBあたり月額約1円というきわめて低価格な「Amazon Glacier」へアーカイブしてくれる。Amazonクラウドが発表したAmazon S3とAmazon Glacierが連係する新機能は、データアーカイブを非常に簡単に低コスト化できるソリューションとして使えるものです。
Amazon Glacierの最大の魅力は、数百ギガバイトや数テラバイトにおよぶ大規模なデータをサポートするアーカイブサービスを、きわめて低価格で提供してくれている点です。ただしその利用には、Amazon S3とは別に用意されたAmazon Glacier用の操作をしなければならず、またGlacierの操作が完了するには毎回数時間待たなければならないなどの手間が求められました。
新機能であるAmazon S3とAmazon Glacierの連係機能を用いると、Amazon S3の操作だけでAmazon Glacierへのアーカイブとリストアが可能になるため、これまでより容易にAmazon Glacierが利用できるようになります。
ファイル作成後30日たったら自動的にアーカイブ
新機能では、作成から特定の日数がたったら、あるいは特定の日付になったら、Amazon S3からAmazon Glacierへ自動的にアーカイブする、というルールをAmazon S3で設定できます。また、アーカイブの破棄も同じくルールで設定可能です。
例えば、Amazon S3の「logs」bucketの中にあるファイルを、作成後30日たったら自動的にAmazon Glacierにアーカイブする。さらに10年(3650日)たったらアーカイブを削除する、という設定画面が以下です。
このように実に簡単なルール設定でAmazon S3からAmazon Glacierへとデータをアーカイブできます。また、Amazon GlacierからAmazon S3へとデータをリストアするのも、Amazon S3側のAPIを操作するだけでできるようになりました。
クラウドを大規模なアーカイブとして利用したいニーズは少なくありません。Amazon S3とAmazon Glacierの連係は、クラウドを用いたデータアーカイブの利用を促進する効果があるでしょう。