[速報] オラクル、ERP、CRMなどをOracle Cloudで提供開始
米オラクルがクラウドサービス「Oracle Cloud」の正式サービス開始を発表しました。
Oracle Cloudは、同社のERP(統合業務アプリケーション)であるFusion Applicationsのアプリケーションを提供すると同時に、OracleデータベースとJava実行環境をPaaS型クラウドで提供します。
日本時間の今日午前5時から同社CEOラリー・エリソン氏が行った発表会から、アプリケーションサービスについてのハイライトを紹介します。
(本記事は「[速報] オラクル、「Oracle Cloud」正式サービス開始。PaaSとしてOracleデータベースとJavaをクラウドで提供」の続きです)
7年をかけてきたクラウド向け業務アプリケーション
オラクルは100以上にわたるアプリケーションの開発をクラウドに向けて行ってきた。これはERP、CRM、HCPなどを揃えたエンタープライズ向けの完成された業務アプリケーションスイートだ。
これがどれだけ困難で、時間がかかり、人員とコストを費やしてきたか。
私たちはこれに7年をかけてきた。SAPは今年、2012年にクラウドへの取り組みを発表したが、それでは遅すぎる。
ERP、CHM、営業支援などを提供
ERPサービス。会計管理、ビジネスパフォーマンス管理、プロジェクトマネジメントなど多くの機能が利用可能だ。
HCM(Human Capital Managemet)、人事管理サービス。人事を自動化しクラウド対応させるには多くの努力が必要だった。これもすでに顧客が利用を開始している。
タレントマネジメントサービス。こうしたものもすべての企業に必要となる。このサービスをOracle Cloudに備えられたことで先行きに期待している。
セールス&マーケティング。顧客に対してプロアクティブに対応できるようになる。
カスタマサービス。サポートのためのナレッジマネジメントやドキュメントの共有などが可能。
オラクルは、1~2種類のアプリケーションを提供するだけのニッチなプレイヤーではない。企業のための完結したサービスを提供するのだ。
ERP、営業支援、マーケティング、人事、タレントマネジメントなどをクラウドで提供する。SOAでインテグレーションもできる。すべてはHTML5に対応し、PCでも、iPhoneでもiPadのブラウザでも動く。
すでに多くの顧客がいるだけでなく、セールスフォース・ドットコムから勝ち取った顧客も数多くいる。
しかしSAPから勝ち取った顧客のスライドはない。なぜかというと彼らはクラウドに参入していないから、そもそも競合していない。
オラクルは自社でもこの業務アプリケーションを現在利用中だ。自分でドッグフードを試してきたし、しかも美味しい。
ソーシャルメディアの分析も可能
Oracle Cloudのアプリケーションは、企業内のソーシャルプラットフォームになるだけでなく、ソーシャルメディアからの情報を集めて分析することもできる。
例えば、あるお店がWebサイトやTwitterやFacebookをやっていたとしよう。
新製品のコーヒー豆を販売するマーケティングキャンペーンを立ち上げ、写真やビデオをソーシャルメディアに定期的にポストする。
こうしたポストに対して、ファンがWebサイトに来てくれたり、TwitterやFacebookでの反応を知りたいはずだ。そこで、WebログやFacebookやTwitterのログをまとめてセマンティックに分析することができる。
新製品のコーヒーについてどんな話しをソーシャルメディア上でしているのか、ドリルダウンで分析できる。
また、デベロッパーではないビジネスユーザーがFacebook上にWebストアを作れる機能もも提供する。
例えばFacebook上でJasonが「これはどこで買えるの?」と聞いてきたら、彼の過去の購買履歴や発言履歴などをみながら回答することができる。
このようにビジネスユーザーがソーシャルメディアを使い、キャンペーンをし、反応を分析したり、ドラッグ&ドロップでオンラインショップを作る機能なども備えている。
関連記事
あわせて読みたい
[速報]Windows AzureがついにIaaS機能を発表。Hyper-V仮想マシンがそのまま稼働、仮想プライベートクラウドも実現
≪前の記事
[速報] オラクル、「Oracle Cloud」正式サービス開始。PaaSとしてOracleデータベースとJavaをクラウドで提供