米オラクル、今年3件目のソーシャル関連企業買収。企業向けソーシャルは早くもレッドオーシャン化
米オラクルは今年に入って3件目となるソーシャルメディア関連の企業買収を発表しました。
今回買収したのは、ソーシャルメディアに対応した開発プラットフォームなどを提供している「Involver」。
同社は、企業が情報発信に使っているTwitter、YouTube、Facebook、Flickrなどのソーシャルメディアや、企業のWebサイトのRSSやHTMLなどを組み合わせてFacebookページを作成したり、ソーシャルメディアを活用して消費者と効果的に接触し対話するためのツールなどを提供しています。
相次ぐ買収。大手参入で早くもレッドオーシャン化
米オラクルは今年に入って5件の企業買収を発表していますが、そのうちの3件がソーシャルメディア関連です。
1社目が、5月に買収を発表した「Vitrue」。同社はFacebook、Twitter、Google+などのソーシャルメディア上で顧客とのリレーションシップを実現し、マーケティングキャンペーンの効果などが調査できるサービスを提供しています。
2社目は6月に買収を発表した「Collective Intellect」。同社はソーシャルメディア上で交わされている会話を分析する技術を提供しています。
そして今回買収したInvolverは、端的に言えばソーシャルメディアを活用して顧客と効果的に接触するためのツールを提供している企業。
オラクルは先月6月にサービスの提供を発表した「Oracle Cloud」で、業務アプリケーションのFusion Applicationsとともに企業向けのソーシャル機能を提供します。これには、企業内でコラボレーションをするためのソーシャルメディア機能と、社外のパブリックなソーシャルメディアの情報を集めて分析する機能の両方が含まれています。
今年に入って一連のソーシャルメディア系企業の買収は、こうしたソーシャル関連機能をさらに強化するためのものでしょう。
企業向けソーシャル機能は、セールスフォース・ドットコムがコラボレーション基盤としてChatterを、分析基盤としてRadian6を提供し、SAPもソーシャルメディア分析機能として「SAP Social Media Analytics by NetBase」を提供。マイクロソフトも企業向けソーシャルメディアのYammerを買収しました。これ以外にも多くの企業が相次いで参入しており、早くもレッドオーシャンの様相を呈してきました。
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