システム・ソフトウエア開発業者の倒産動向、2012年は過去最悪の水準で推移。帝国データバンク調べ
「システム開発に対する投資が一巡したことや近年の世界的な経済不況などに伴い、2008年以降、特に2012年はこれまでに無く倒産が多発している」
帝国データバンクが5月10日に公開した資料「特別企画: システム・ソフトウエア開発業者の倒産動向調査」によると、今年のシステム・ソフトウエア開発業者の倒産は4月までに88件発生。過去最悪となった2009年を大きく上回る勢いで推移しているとのことです。
資料によると過去の倒産件数(負債1000万円以上の法的整理)は、2009年が206件(1月から4月は67件)、2011年は202件(1月から4月は74件)などで、2012年はこうした倒産件数が多かった年よりも1月から4月の倒産件数で大きく上回っています。
設立から10年未満の倒産が半数近く
帝国データバンクの分析によると、国内のシステム・ソフトウエア開発業者の多くは、1988年から1991年のバブル期および1996年から2006年頃に設立されており、2000年がピーク。
ピークから12年たった現在では、システム化のニーズが一巡し、大手企業がシステム子会社を設立、また2008年のリーマンショックや2011年の東日本大震災などの影響で経費削減や事業計画の見直し、システム化の先送りなどが相次いだことが業界内の淘汰が進んでいる要因とのことです。
2001年から2012年4月までに発生したシステム・ソフトウエア開発業者の倒産は1526件。ここから倒産する企業の業歴を見てみると、設立(個人事業者の場合は創業)から10年未満の倒産が701件と、全体の45.9%を占めました。
そのなかでも集中しているのが「5~10 年未満」で、434件(構成比28.4%)となっています。
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