米Yahoo!が同社のクラウドエンジンを年内にもオープンソース化する予定
「私たちのクラウドインフラストラクチャをオープンソース化することを約束する。理由はシンプルだ。クラウドインフラが私たちの差別化要因にはなっていない、と考えるからだ」米Yahoo!のクラウドアーキテクチャ部門バイスプレジデントのTodd Papaioannou氏の発言が、2月18日付けのInfoWorldの記事「Yahoo to open-source cloud-serving engine」に掲載されています。
このクラウドエンジンは社内で3月末までに本番投入され、オープンソース化の時期は未定ながら「年内にはそうしたい」とPapaioannou氏は発言しています。
米Yahoo!が自社のクラウドインフラをオープンソース化することは、Publickeyで昨年5月に掲載した記事「Yahoo!が自社のクラウド構築ソフトウェアをオープンソースとして公開へ」でも紹介しました。この記事では「来年早々にも公開する予定」でしたが、その時期がやや延びたようです。
IaaSとPaaSの中間的な機能を提供
このクラウドエンジンはIaaSのようにリソースプールを提供するだけではなく、その上にデベロッパーがサービスを構築しやすいようなプラットフォームレイヤも備えているとのこと。記事から特徴を引用しましょう。
The cloud-serving engine lets developers build services in containers that sit above the virtual-machine layer, letting developers quickly deploy applications that are up and running with a set of common services.
クラウドサービスエンジンはデベロッパがバーチャルマシンレイヤ上のコンテナでサービスを開発しやすく、デプロイしやすいようになっており、いくつかの標準的なサービスのセットが提供されている。
It's somewhere between infrastructure-as-a-service and platform-as-a-service, offering, for example, a lower level of abstraction than that provided by the Google App Engine, a pure PaaS play.
それはIaaSとPaaSの中間的なもので、Google App EngineのようなPaaSよりも抽象化レベルの低いものだといえる。
このクラウドエンジンはJavaとC++で開発されており、PHPとJavaScriptをサポートするとのこと。オープンソースのクラウド構築用ソフトウェアにはEucalyptusやOpenStackなどがすでにありますが、このYahoo!のソフトウェアがどのようなものなのか、公開が楽しみですね。