マイクロソフト、Windows Server 8を初めてデモ。ネットワーク越しにレプリカ作成
マイクロソフトは今月ロサンゼルスで開催されたWorldwide Partner Coferenceで、現在開発中のWindows Server 8(コード名)と、次期Hyper-Vのスニークピークを行いました。
次期Hyper-Vでは最大16仮想CPUをサポートすることで、高い性能を要求されるミッションクリティカルな環境に対応。簡単に仮想マシンを丸ごとレプリケーションする機能などが搭載されます。
アプリケーションの一貫性を保証するレプリカ作成
スニークピークが行われたのは「Realizing Your Opportunity in the Cloud」というセッション。ビデオが公開されています。
Windows Server 8の公開デモは今回が初めてとのこと。
Windows Server 8に搭載される次期バージョンのHyper-Vでは、16仮想CPUに対応。SQL Serverによるミッションクリティカルな動作にも対応する環境を構築できる。16は上限ではないとのこと。
これはWindows Sever 8のHyper-V Manager(CPUのメータが16並んでいるのが分かる)。
現在、レプリカを行うには複雑な設定や高価な専用のハードウェアが必要。しかしWindows Server 8では、Hyper-V Replica機能により、非同期かつアプリケーションの一貫性を保証しつつ仮想マシンのレプリケーション機能を実現。安全に仮想マシンを別のサーバへ移すことができるようになる。
必要なのはHyper-Vとネットワーク接続のみ。
手順は、ウィザードから目標のサーバを決め、レプリカするディスクを決め、いますぐ実行するか、スケジュールを設定しておくかを決めるだけ。どのサーバでも、どのネットワークでも、どのストレージでも稼働するとのこと。
共有ストレージを使わない仮想サーバシステムはトレンドか?
先週の記事「ストレージにおける破壊的テクノロジーの予感。VMwareの仮想ストレージアプライアンス」で、物理的な共有ストレージを使わずにVMotionを実現するVMwareの仮想ストレージアプライアンス「vSphere Storage Appliance」を紹介しましたが、マイクロソフトのHper-V Replicaも、デモを見るかぎり物理的な共有ストレージを使わずに仮想サーバを移動できる点で両者は似ています。
高価な共有ストレージがなくとも、仮想環境のメリットを実現する方向に主要なベンダが動いているように見えます。
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