インストール可能なWebアプリケーションの標準化は進むか?
いまやほとんどすべてのWebブラウザがHTML5を中心としたWeb標準に対するサポートを表明しており、Webブラウザ間のマークアップに関する互換性はよい方向へと向かっています。
しかし新しく登場している、Webブラウザにインストール可能なWebアプリケーション、例えばグーグルはChromeブラウザに対してインストール可能なアプリケーションを「Chromeウェブストア」で提供を開始していますが、こうしたWebアプリケーションのパッケージングに関する互換性がとられていない点を、Web標準の分野で著名人であるBruce Lawson氏がブログにポストしたエントリ「 Installable web apps and interoperability 」で心配しています。
W3Cは標準化を進めようとしているが
インストール可能なWebアプリケーションとは、HTML5、CSS、JavaScript、SVGなど関連ファイルを1まとまりにパッケージしたものです。Bruce Lawson氏は次のように説明しています。
They then use the browser’s rendering engine, but don’t show browser chrome. To all intents and purposes, they’re indistinguishable from native apps.
それらはブラウザのレンダリングエンジンを利用するが、ブラウザの枠などの要素は表示されない。それが実現しようとしているのは、ネイティブアプリケーションと変わらないものだ。
Bruce Lawson氏によると、WebアプリケーションのパッケージについてはW3Cで「Widgets」として標準化が進められているところで、Operaブラウザなどで動作するとのこと。
「ChromeやMozillaの友人達に問いたいのは(Mozillaも独自のインストールフォーマットを持っている)」と、Bruce Lawson氏はブログで問いかけます。
what’s missing from the standard W3C Widgets specification that you need? Wouldn’t it be better for us all to collaborate on one interoperable specification, as we’re doing so successfully with HTML5?
W3CのWidgets標準試用にはなにが欠けているのだろう? 私たちにとって相互運用性のある仕様のために協力した方がよいのではないか? HTML5で成功したときのように。
果たして、Webアプリケーションをインストールして利用するための仕様は、HTML5と同じように各Webブラウザベンダの支持を集め、相互運用性を実現することができるでしょうか。