[速報]グーグル、Webアプリのマネタイズを提供、わずか5%の決済手数料。Google I/O 2011
グーグルがサンフランシスコで開催中のイベント「Google I/O 2011」。2日目の基調講演はWebがテーマになりました。Webアプリケーションでの課金、高速なゲームの実現、そしてChromeを搭載した専用のノートPCである「Chromebook」が発表されました。
2日目の基調講演の模様を紹介しましょう。
Chromeはさらに高速に
昨日に続いて、グーグル Senior Vice PresidentのVic Gundotra氏登場。Galaxy Tabは気に入ってくれたかな?
今日のテーマはWebだ。Chromeチームはスピード、セキュリティ、機能などに関してWebを前進させてきた。Chromeの今後について話をしよう。
Chrome担当、Senior Vice PresidentのSundar Pichai氏。
Chromeブラウザのユーザーはこの1年で倍以上に増え、1億6000万人に達した。また、6週間ごとにアップデートリリースを出し、機能を追加してきた。JavaScriptの性能も向上させ、サンドボックスによるセキュリティ強化も行っている。HTML5などWeb標準の実装も進めてきた。
新機能の1つ、スピーチ機能を紹介しよう。テキストフィールドに属性「Speech」を追加すると、マイクのアイコンが表示され、音声認識するようになる。
サーチボックスに対してマイクでキーワードをしゃべると、その検索が行われる。
この機能をGoogle Translateに利用してみよう。「Welcome to Sanfrancisco」と音声入力すると、それが中国語に変換できる。中国語で音声出力もできる。
JavaScriptの実行が高速化され、GPUによるハードウェアアクセラレーションにも対応した。画面表示の高速化だけでなくバッテリー寿命にも貢献する。開発者は何もしなくていい、CSSを使ってくれれば自動的に効果が発揮される。
ゲームでは特にCanvas 2Dが重要で、スプライトアニメーションがよく使われる。この性能向上にもフォーカスしてきた。マイクロソフトの有名なFishデモ。GPUによるハードウェアアクセラレーションをオンにすると、500匹でも1000匹でも快適に動作する。
WebGLでこのデモを書き換えたところ、さらに10倍高速になった。10000匹でも快適に動作する。
1行のJavaScriptで課金。手数料は5%
Chromeブラウザ向けのアプリケーションマーケット「Chrome Web Store」。いままで米国向けだったが、今日から41の言語で利用開始する。
さらに、Chrome Web Storeを通じて開発者にマネタイズの手段を提供する。
いままでWebアプリケーション内で課金を行うことは難しかった。それを実現する。
例えばコミックブック。無料で読み始めることができる。
そして途中で課金が可能。読者はボタンを押すだけで支払ができる。
課金を実装するのは、JavaScriptのソースコードに1行追加するだけだ。非常にシンプルに実現できる。
一般に、決済の手数料は複雑な料金体系になっている。しかし、そうしたものはない。決済の手数料は一律5%だ。(会場拍手)
これはWebのゲームチェンジャーになるだろう。
Webアプリでゲームも
いままでWebアプリケーションでゲームを開発することは簡単ではなかった。しかしいまではGPUによるハードウェアアクセラレーションなどが実現され、可能になった。
(iPhoneの人気ゲームとして有名な)「Angry Bird」のWeb版が登場する。
最近のPCならChromeブラウザでスムーズに利用できる。WebGLを利用しており、GPUを活用している。また、ローカルストレージも利用しているため、オフラインでも支障なくゲームをプレイできる。
フルHDでスムーズにゲームが動く、Webはここまできたのだ。
(続きは「[速報]Chrome OSを搭載したChromebook、ついに来月発売。サムソンとエイサーから。Google I/O 2011」へ)
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