VMware、仮想マシンの稼働数に連動するソフトウェア料金体系を発表
VMwareは、同社が発表したアプリケーションプラットフォーム「vFabric 5」の料金体系を、ユーザー数やソフトウェアの種類や物理CPUの数などとは関係なく、仮想マシンの稼働数に連動するモデルとして発表しました(関連記事「VMware、仮想マシンを超えてメモリを融通するJava VMなどを含む、クラウド用アプリケーションプラットフォーム「vFabric 5」発表)。
仮想サーバの環境でのソフトウェアライセンスには、ベンダや製品により、ユーザー数、CPUの数や実行インスタンス数など、さまざまな基準があります。
しかし仮想環境では1台のサーバでも動的に仮想マシンが増減しますし、アプリケーションのインスタンス数も変動するだけでなく、VMotionなどでインスタンスが物理マシン間を移動できるため、物理環境も一定ではありません。さらにクラウド環境になると負荷に合わせて稼働するマシンの台数とユーザー数まで大きく変動します。
VMwareが今回提示した、「仮想マシンの平均稼働数に比例した料金体系」は、こうした仮想化とクラウド時代にマッチした料金体系として考案されたものです。同社の発表による具体的な内容を見てみましょう。
年間の平均稼働数に連動
vFabric 5にはStandard版とAdvanced版の2種類があり、Standard版は仮想マシンあたり1200ドル、Advanced版は仮想マシンあたり1800ドルの料金が設定されています。
料金の基礎となる仮想マシンの稼働数は、最大値ではなく年間の平均値となります。下記の図では赤のラインではなく、緑のラインとなります。
例えば、8つの仮想マシンをそれぞれ次のようなvFabricのコンポーネントに割り当てて稼働させたとしましょう。
しかし運用してみたところ、ボトルネックがWebティアではなくデータティアに発生。下記のように構成を変えたとします。
この場合でも、同じ8仮想マシンで稼働させているため、ユーザー数が増えても、ソフトウェアの種類が変わってもライセンス料金は同一です。
あわせて読みたい
「競合はVMware」、レッドハットCEO「もうLinuxだけの企業ではない」
≪前の記事
VMware、仮想マシンを超えてメモリを融通するJava VMなどを含む、クラウド用アプリケーションプラットフォーム「vFabric 5」発表