国内でもクラウド障害、復旧見通し立たず。NTTPCコミュニケーションズ
NTTPCコミュニケーションズが提供するパブリッククラウドサービス「WebARENA CLOUD9」に5月8日から障害が発生し、現在のところ復旧の見通しが立っていないことが同社から発表されています。
同社発表によると、5月8日にCloud9の仮想サーバが起動できなくなり、データの不整合の可能性が発生。すべての仮想サーバに対して接続ができなくなりました。
その後ファイルシステムの不具合を確認、復旧作業を開始したとのこと。
当初、復旧作業は9日にも終了する予定でしたが、その後作業が難航し、終了予定を12日に変更。しかし11日になって終了予定が「未定」に変更されています。
本記事執筆時点(13日 12時)時点で以下のように記述されており、データ復旧についても見通しが立っていない模様です。
データ復旧の可否を含め、見込みが判明しだい、改めて報告いたします。
度重なる変更となりましたこと大変申し訳ございません。
米国ではAmazonクラウドに大規模な障害が発生したばかりでしたが、その障害もストレージが大きく関わっていました。大規模ストレージの管理はクラウドの運用にとって難しい部分だといえそうです。
記事「Amazonクラウドの大規模障害を経て、これからは「データセンターはいつか落ちる」ことがサービス設計の前提となる」で書いたように、クラウドといえども落ちることを想定してサービスを構築しなければならないことが、またも示されました。
新規申し込みも停止中
Cloud9は昨年2010年10月に開始されたパブリッククラウドサービスで、NTTコミュニケーションズの子会社である米Verioが開発したクラウドプラットフォームを、NTTPCコミュニケーションズが日本市場向けにローカライズしたもの。
基本プランとして初期費用5250円、月額4800円から利用でき、負荷が高まると自動的に空きリソースのある別サーバへマイグレーションする機能や、サーバの障害時に別のサーバへ自動フェイルオーバーする機能などを特徴としています。
同サービスは障害を受けて現在新規申し込みを停止しています。
(5月14日追記:障害報告ページに以下の追記がありました。データ復旧の見込みは立ったようです)
5月13日 午後 20:00追記
継続して復旧作業を実施しておりますが、5月16日の週にお客さまデータが復旧できる見込みになりました。
データの取り出し方法の詳細や代替サービスの提供等につきましては、来週あらためてお客さまへ個別にご案内いたします。
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