マイクロソフトがノンプログラミングの開発ツール「LightSwitch」β2を公開
日本マイクロソフトはノンプログラミングで業務アプリケーション開発を実現する開発ツール「Visual Studio LightSwitch」の日本語版β2を公開しました。無償でダウンロードし、試すことができます。
LightSwitchはSQL ServerやSQL Azureなどのデータソースを用い、データの参照や入力、更新などを行うための業務アプリケーションを、あらかじめ用意されたテンプレート画面にデータを対応させるマウス操作などで開発できる開発ツールです。プログラミングのための高度な知識を不要とし、業務を行うユーザー自身がAccessやExcelを使うように手軽に自分に必要なアプリケーションを開発できる、新世代の開発ツールといえるでしょう。
同社が公開しているビデオから、その機能を紹介します。
マウス操作だけのノンプログラミング開発
LightSwitchは業務アプリケーションにフォーカスした開発ツール。データソースとしてSQL ServerやSQL Azure、SharePoint Server、Communication Foundationなどに対応。
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データベースに対してAccessのように列名、データ型、制約などのテーブルを定義できる。もちろん既存のデータベースの利用も可能。
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あらかじめ用意された数種類のテンプレートから適切なものを選び、画面上のフィールドとデータを対応させる。Accessのフォームのように、リスト形式、カード形式、マスター/ディテール形式など多種。フィールドに対して入力データのチェックやフォーマットなどの設定もできる。また、データベースから検索した結果はExcelへインポートすることも可能。
これでデータベース対応アプリケーションの基礎ができあがる。
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画面フォームはレイアウトなどのカスタマイズ可能。
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必要ならばVisual C#やVisual Basicでビジネスロジックを組み込むこともできる。
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生成されるアプリケーションはSilverlightを用いるため、Webアプリケーション形式、デスクトップアプリケーション形式のどちらでも生成可能。Windows Azureへのデプロイ機能もある。
以下は生成されたアプリケーションの例。リボンインターフェイスにリドローボタンがあり、リスト形式でデータを表示するような簡単なアプリケーションになっている。
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LightSwitchはVisual Studio開発ツール群の1つとして製品化される予定です。正式版の時期や価格は未定ですが、β2まで進んでいるところからそれほど遠くない時期に登場するでしょう。
以下は上記で紹介したビデオとは別に、日本マイクロソフトの長沢智治氏が公開しているLightSwitchのデモビデオです(約10分)。
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