日本IBMも国内データセンターでIaaSへ参入、1時間10円から
日本IBMは4月8日、企業向けのパブリッククラウドサービス「IBM Smart Business Cloud - Enterprise」を、千葉県の幕張データセンターから提供開始すると発表しました。
Smart Business Cloud - Enterpriseは、クラウド上で仮想サーバやストレージなどのコンピュータリソースを利用できるサービス。いわゆるIaaS(Infrastructure as a Service)と呼ばれているものです。メニューからリソースを設定すると、10分程度で利用可能になると説明されています。
日本IBMの国内データセンターによるサービス開始に伴い、日本語を含む9か国語への国際対応と、世界中のどのデータセンターを利用した場合でも日本円で決済可能になりました。
また可用性を強化し、複数の仮想サーバを利用する場合、それらが異なる物理サーバへ配置される機能、1つの仮想サーバに2つのIPアドレスを割り振る機能などが追加されています。
価格は1時間あたり10円から
料金は1時間あたり10円からとされています。公開されている料金表(pdf)を一部抜粋して見てみると、予約なしでSUSE Linux Enterprise Serverのもっとも安いプランが1時間あたり10円になっています。
仮想サーバの32ビット構成は以下。
コッパーは仮想CPU1.25GHz×1/メモリーが2GB/インスタンス・ストレージが60GB
ブロンズは仮想CPU1.25GHz×1/メモリーが2GB/インスタンス・ストレージが175GB
シルバーは仮想CPU1.25GHz×2/メモリーが4GB/インスタンス・ストレージが350GB
ゴールドは仮想CPU1.25GHz×4/メモリーが4GB/インスタンス・ストレージが350GB
インスタンスだけでなく永続的ストレージの利用は欠かせないでしょう。料金は以下のようになっています。
このほかWebSphereやDB2、Lotus Dominoなどのソフトウェアがすぐに利用できるイメージや、VPNのオプションなども用意されています。
ちなみにAmazonクラウドの料金を見てみると、東京リージョンでLinuxのスモールインスタンス(1コア×1、1.7GBメモリ)が1時間当たり$0.10、ざっと1ドル85円として約8.5円。ラージインスタンス(2コア×2、7.5GBメモリ)が1時間当たり$0.40で約34円となっています。
エンタープライズ市場に強い日本IBMが国内データセンターによるIaaSの展開を開始したことで、ユーザー企業にとってクラウドがまた1つ、重要な選択肢として見えてくることでしょう。
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