HTML5のCanvasをFlashライクに使う「EaselJS」が最新版を公開
Flashのエンジニアとして著名なGrant Skinner氏が開発している、HTML5のCanvasをFlashライクに使えるようにするJavaScriptライブラリ「EaselJS」の最新版、v0.4が公開されました。
9カ月振りになる最新版では、ビットマップアニメーションやスプライトシートエンジンを全面的に書き換えたとのことです。
completely reengineered sprite sheet engine, which includes a host of new features: multi-image sprite sheets, variable frame dimensions, frame reuse, image preloading, and a new data format. Note that this change will require some minor updates to existing content using sprite sheets in EaselJS.
スプライトシートエンジンを完全に書き換え、新しい機能を含んでいる。マルチイメージスプライトシート、バリアブルフレームディメンション、フレームリユース、イメージプリローディング、そして新しいデータフォーマット。この変更は既存のEaselJSのスプライトシートを使っているコンテンツに対して多少の変更が必要になる。
EaselJS v0.4と同時に、SWFファイルのアニメーションからスプライトシートをエキスポートするZoë v1.5.0も公開されました。エキスポートしたファイルは、EaslJSの新しいデータフォーマットをサポートしています。
EaselJSは、Canvasに対してFlasデベロッパーが使いやすいよう、Flashに近い高レベルなアニメーションなどのための操作が行える機能を追加するもの。開発者のGrant SkinnerはFlash界の著名なデベロッパーであるため、多くのFlashデベロッパーがこのライブラリでHTML5でもFlash的な開発が可能になることを期待しています。
そうしたニーズの高まりはアドビシステムズも把握しており、アドビシステムズでFlash Platformデベロッパー担当のマイク・チェンバース氏もこのライブラリの開発に協力しています(先日チェンバースにインタビューする機会があり、そのような発言がありました)。
アドビ自身もHTML5に対応したアニメーション機能を実現するさまざまなアプローチとして、WallabyやEdgeなどの開発を行っており、また、次期Flash Professionalでは開発したアニメーションをHTML5としてエクスポートする機能が搭載される予定でもあります。グーグルは先日Flash Professionalに対応した、SWFからHTML5への変換機能のアドインも公開しています。今後HTML5/CSS3/JavaScriptでFlash的な機能の実現はますます充実してくることでしょう。