HTML5のCanvasをFlashライクに使う「EaselJS」が最新版を公開

2011年12月8日

Flashのエンジニアとして著名なGrant Skinner氏が開発している、HTML5のCanvasをFlashライクに使えるようにするJavaScriptライブラリ「EaselJS」の最新版、v0.4が公開されました

EaselJS: A Javascript Library for Working with the HTML5 Canvas Element.

9カ月振りになる最新版では、ビットマップアニメーションやスプライトシートエンジンを全面的に書き換えたとのことです。

completely reengineered sprite sheet engine, which includes a host of new features: multi-image sprite sheets, variable frame dimensions, frame reuse, image preloading, and a new data format. Note that this change will require some minor updates to existing content using sprite sheets in EaselJS.

スプライトシートエンジンを完全に書き換え、新しい機能を含んでいる。マルチイメージスプライトシート、バリアブルフレームディメンション、フレームリユース、イメージプリローディング、そして新しいデータフォーマット。この変更は既存のEaselJSのスプライトシートを使っているコンテンツに対して多少の変更が必要になる。

EaselJS v0.4と同時に、SWFファイルのアニメーションからスプライトシートをエキスポートするZoë v1.5.0も公開されました。エキスポートしたファイルは、EaslJSの新しいデータフォーマットをサポートしています。

EaselJSは、Canvasに対してFlasデベロッパーが使いやすいよう、Flashに近い高レベルなアニメーションなどのための操作が行える機能を追加するもの。開発者のGrant SkinnerはFlash界の著名なデベロッパーであるため、多くのFlashデベロッパーがこのライブラリでHTML5でもFlash的な開発が可能になることを期待しています。

そうしたニーズの高まりはアドビシステムズも把握しており、アドビシステムズでFlash Platformデベロッパー担当のマイク・チェンバース氏もこのライブラリの開発に協力しています(先日チェンバースにインタビューする機会があり、そのような発言がありました)。

アドビ自身もHTML5に対応したアニメーション機能を実現するさまざまなアプローチとして、WallabyEdgeなどの開発を行っており、また、次期Flash Professionalでは開発したアニメーションをHTML5としてエクスポートする機能が搭載される予定でもあります。グーグルは先日Flash Professionalに対応した、SWFからHTML5への変換機能のアドインも公開しています。今後HTML5/CSS3/JavaScriptでFlash的な機能の実現はますます充実してくることでしょう。

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Junichi Niino(jniino)
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