Heroku、クラウドでPythonのサポート開始、Engine YardはJRubyのサポート開始
Ruby on Railsをクラウドで利用可能にしたことを起点に、Node.js、Clojure、Javaなど複数の言語への対応を進めてきたHerokuは、新たにPythonのサポートを発表しました。
PythonはRubyやPerlなどと同じくプログラマの生産性を重視した、いわゆるスクリプティング言語の1つで、クラウドではGoogle App Engineが最初の言語としてサポートしています。
HerokuはPythonのフレームワークとしてDjangoに対応しました。Herokuによると、DjangoはRuby on RailsへのPython的な答えとのこと。
But in 2005, the Django framework emerged as a Pythonic answer to Rails.
2005年、DjangoフレームワークがRailsへのPython的な答えとして登場しました。
Engine YardはJRubyをサポート
同じRuby on Railsをクラウドで提供するHerokuのライバルであるEngine Yardは、JRubyの正式対応を発表しました。
Engine YardはJRubyの利点を以下のように説明しています。
- Major efficiency and performance boost from real concurrent native threads
リアルコンカレントネイティブスレッドによる、大きな効率性と性能 - Fast in-process caching with ehcache and many other Java libraries
Ehcacheや多くのJavaライブラリによる高速なプロセス内キャッシュ - Use your own existing Java libraries (put the jar files in lib/jars)
既存のJavaライブラリをそのまま使える - Your development stack is the same as our production stack with the Trinidad project
Trinidad projectによって、プロダクションスタックが開発スタックと同じとなる
PaaSはマルチ言語サポートが当然の時代へ
かつてはGoogle App EngineもPythonだけをサポートしていましたが、いまではJavaのサポートが加わったように、Herokuも当初はRuby on RailsのみのサポートでしたがいまではClojure、Java、Pythonなど複数の言語をサポートするようになりました。Engine YardもJRubyのサポート開始でそうした方向へ向かおうとしています。
開発と運用の両方のプラットフォームの側面を持つPaaSの開発の側面に注目すると、いかに多くの開発者にとって魅力的な環境を用意できるかが重要ですので、複数の言語をサポートしてより多くの開発者に利用しやすいものにすることは当然の流れでしょう。一通りの言語サポートがPaaSで進むと、その次は統合開発環境やライブラリの充実へと進んでいくことになるのではないでしょうか。
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