グーグル、Google Apps ScriptのGUIビルダー発表。統合開発環境のクラウド化が進む
グーグルは、Google Appsのプログラミング言語「Google Apps Script」に、ドラッグ&ドロップでユーザーインターフェイスを自由に構築できる「GUI Builder」機能を追加したと、Google I/O 2011のセッション「Developing Apps, Add Ins and More with Google Apps Script」で明らかにしました。
GUI Builderは無料でGoogleドキュメントを利用しているユーザーでも利用可能になっています。Googleドキュメントから任意のスプレッドシートを開き、[ツール]メニューから[スクリプトエディタ]を選択。起動したスクリプトエディタの[ファイル]メニューの[ユーザーインターフェイスを構築…」を選択すると、GUI Builderが起動します。
左側のオブジェクト一覧から、ボタンやラベル、テキストボックス、チェックボックス、ラジオボタン、イメージ、パスワードなどさまざまな部品を中央の画面上に置き、大きさや位置を自由に変えることができます。
それらのオブジェクトを、右側のプロパティで、名前、表示する文字列、色、ピクセル単位の位置設定、イベントの関連づけなどを行っていきます。
開発環境もクラウドへ
Google Apps Scriptは、マイクロソフトのOfficeにおけるVisual Basic for Applicationsのような位置づけのプログラミング言語です。JavaScript互換の言語であること、そしてあまり知られていませんがサーバサイドで実行されることが大きな特徴です。つまりGoogle Apps ScriptはサーバサイドJavaScriptの一種であり、単なるマクロ以上の機能を備えた、複雑なビジネスアプリケーションを構築可能な言語なのです。
すでにGoogle Apps Scriptには、ブレークポイント、ステップ実行、オブジェクトブラウザなどの機能を備えたデバッガが用意されています。
今回のGUI Builderを組み合わせることで、Google Apps Scriptは本格的な統合開発環境を備え始めました。
業務アプリケーションとしてGoogle Appsを提供するだけでなく、アプリケーションの開発環境もクラウドから提供するというグーグルの計画は着々と進んでいます。