シトリックス買収後のCloudStackはどうなるのか? 買収されたCloud.comのKim氏に聞いた
先週の水曜日、米シトリックス・システムズがクラウド事業者向けの基盤ソフトウェア「CloudStack」を提供しているCloud.comの買収を発表しました。
その買収直後となる7月15日、都内で行われたCloudStackユーザー会では、Cloud.comのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャで、買収後はシトリックスでアジアパシフィックのマーケティングデベロップメント担当となったKen Kim氏が、買収後のCloudStackについて説明を行っています。
Ken Kim氏による説明を紹介しましょう。
変わるのは名前だけ、アーキテクチャも変わらない
Kim氏。シトリックスがCloud.comを買収した理由は、シトリックスがクラウドプラットフォームを提供するという戦略を強化するため。ではCloud.comはなぜCitrix買収に合意したのか。それは、オープンソースを支援するという共通の認識をシトリックスとCloud.comが持っており、クラウドではハイパーバイザーに依存しない形での製品提供という考えも共通していたから。
また、同じカリフォルニアの企業でありカルチャーが似ていたことも挙げられる。
Cloud.comはワールドワイドで約60名、日本では数名の体制でやっていたが、これらはシトリックスのXenServerなどクラウド関連の新組織「Cloud Platforms製品グループ」の一部となる。
CloudStackはこれからも同じ方針で強化していく。ハイパーバイザに依存せず、セキュアでスケーラブルでオープンなクラウド基盤だ。
シトリックスもCloudStackもOpenStackの初期メンバーであり、今後もOpenStackに貢献していくというコミットメントは変わらない。
名前はCitrix CloudStackに変わるが、アーキテクチャも変わらない。
Project Olympusはどうなる?
OpenStackの商用ディストリビューションとしてシトリックスが進めていたProject Olympusについて、今後の位置づけをKim氏に聞いてみました。以下のような回答でした。
「現在アナウンスできるのは、このプレゼンテーションがすべて。今後さらに戦略については検討を進めていき、発表できることがあればそのときに明らかにします」