クラウド戦略を推進してきた米連邦政府のCIO、退任へ

2011年6月20日

米国連邦政府の初代CIO(Chief Information Officer)として、オバマ大統領からの指名を受け、連邦政府による情報システムのクラウド化を強く進めてきたビベック・クンドラ(Vivek Kundra)氏が、8月で退任することがホワイトハウスから発表されました

Our Nation’s First Federal CIO | The White House

クラウドファーストポリシーを策定

ビベック氏が連邦政府CIOに指名されたのは2009年3月5日。前職はワシントンD.C.のCTO(Chief Technology Officer)でした。

就任後、イノベーションを政府に取り込むことでコスト削減を行うという方針によって、政府機関がクラウドをベースにしたITサービスをセルフサービスで購入できるポータルサイト「Apps.gov」などの立ち上げなどを実行。

これまでスケジュール超過や予算超過などを起こしていた政府内のITプロジェクトの現状に対し、新規の作業をすべて停止し徹底的なレビューを行うことで、一部のプロジェクトをキャンセルしたり、優先順位やプロジェクトのスコープを見直すことで事態を改善してきました。

さらに「クラウドファーストポリシー」を打ち出し、デフォルトでクラウドを政府調達における最初の選択肢とすることでクラウド戦略の推進を計りました。

昨年2010年12月には、こうした戦略を具体的な実行計画として示した「25 Point Implementation Plan To Reform Federal Information Technology Management」(PDF)も公開したところでした。

アグレッシブな改革を進めてきたクンドラ氏が任期途中で退任する背景には何があるのでしょうか? 米国での報道でもその辺にはあまり触れられていません。

クンドラ氏は退任後、ハーバード大学へ移るとのこと。クンドラ氏の後任については発表されていません。

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Junichi Niino(jniino)
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