グーグルのChrome OS、来月には正式版が登場か?
グーグルがオープンソースとして開発中の「Chrome OS」が、来月米国で開催されるグーグルのイベント「Google I/O」で正式リリースとなるのではないか。そんな観測が、Chromeの情報サイトthechromesourceの記事「Chrome OS Release Coming Soon? Stable Channel Now Available」に掲載されています。
Chrome OSは、LinuxカーネルのシェルとしてWebブラウザのChromeを載せた構成になっており、Webアプリケーション専用に最適化されたOS。
記事によると、約1週間前、これまでDevチャンネル、βチャンネルと開発が続けられてきたChrome OSに「Stable Channel」が追加されたことで、正式版の登場が近づいたとし、これが来月5月10日に開催予定のイベント「Google I/O 2011」で正式版がお披露目される証拠ではないかと推測しています。
Chrome OS正式リリースの環境は揃いつつある
グーグルは昨年12月にChrome OSをノートブックPCに搭載した「Cr-48」を一部のユーザーに対してパイロットプログラムとして出荷しています。
同時に、Chromeブラウザからアプリケーションを購入するための「Chrome Web Store」も発表済みです。
今月リリースされたChrome OSの最新β版では、Chromeブラウザ内蔵のFlash PlayerがPPAPIと呼ばれるよりセキュアなAPI経由で動作するようになり、安定性が向上したとのこと。
あとはGmailなど同社のGoogle Appsの主要なアプリケーションでHTML5によるオフライン機能が実装されれば、Chrome OS正式リリースの環境は揃いそうです。それも合わせてGoogle I/O 2011で発表となるでしょうか。
ただし、Chrome OS発表当時とはデバイス環境が大きく変わっている点が気になります。Chrome OS発表当時は比較的ネットブックのような安価なノートPCへの期待がありましたが、いまは軽量な端末としてはタブレット型あるいはスレート型PCに対する期待が圧倒的です。
そしてタブレット型デバイス向けのOSとしては、これもLinuxをベースとしたAndroid 3.0がすでに登場しています。果たしてChrome OSはこのままノートPC向けのOSとして維持されるのか、あるいはAndroidと統合していく方向にあるのか、そうした点も今後注目されることでしょう。