AmazonクラウドとSAP、協業で業務アプリのクラウド対応へ
AmazonクラウドはSAPのグローバルパートナーの認定を取得し、SAPの業務アプリケーションのAmazonクラウド上での実行を両社が協力して行っていくことが発表されました。
本日より、Amazonクラウド上のLinux OSで、SAP BusinessObjectsおよびSAP Rapid Deployment Solutionの正式サポートが開始されます。今後さらに対象製品を広げ、SAPのERP製品もサポート対象となる予定です。
従来は大きな初期投資が必要だった大規模な業務アプリケーションのインフラ構築をクラウドで行えるようになることで、業務システムの初期投資の圧縮と調達の迅速化、および運用コストの削減が可能になります。例えば負荷の高い月末処理のときだけ大きなインスタンスを利用する、といったことも十分にあり得るでしょう。
クラウドで基幹業務のきっかけとなるか
AmazonクラウドとSAPは、すでにAmazonクラウド上でSAPのアプリケーションを動作させる際に必要な手順をまとめたページ「SAP and Amazon Web Services」を公開しており、ここから参照できるガイドラインなどで、適切なインスタンスの大きさの選択などを行うことになります。
これまでパブリッククラウド上でERPのような基幹業務を実行することはそれほど推進されてきませんでした。今回の両社の協業も、まずはBusiness Objectsのようなビジネスインテリジェンス系から入っています。しかし今回の協業にERPのクラウド上での動作も視野に入っていることで、クラウドでの業務アプリケーションの実行が少しずつ現実のものになってくるのかもしれません。