2011年、最高の職業は「ソフトウェアエンジニア」。米転職支援企業の調査
200以上ある職種のうち、労働環境、肉体の酷使度、業界の見通し、収入、ストレスといった要素を総合すると、ソフトウェアエンジニアが2011年の最高の職業である、という調査結果を米転職支援企業CareerCast.comが「The 10 Best Jobs of 2011」で発表しています。
ソフトウェアエンジニアに続くよい職業は、2位が数学者(Mathematician)、3位が保険会社などで分析を行うアクチュアリー(Actuary)、4位が統計専門家(Statistician)、5位がコンピュータシステムアナリスト(Computer Systems Analyst)となっており、IT関係の仕事が上位に入っています。
以前の記事「次の10年、「統計分析」こそテクノロジー分野でいちばんホットな職業になる」で紹介したように、統計専門家も上位に入っていますね。
ここでいう「ソフトウェアエンジニア」とは、記事によると以下のように説明されています。
Researches, designs, develops and maintains software systems along with hardware development for medical, scientific, and industrial purposes.
ざっくりと訳すと、企業の目的に合わせて、ハードウェアの構築と一緒にソフトウェアシステムの調査、設計、開発、運用をする、といったところでしょうか。
(追記 2011/11/12 「このソフトウェアエンジニアとは何を指している?」というご指摘をツイッターでいただいたので、上記の説明を追記しました)
スマートフォンとクラウドに押し上げられる
日本ではSEやプログラマなどのソフトウェアエンジニアは、一般に労働時間が長く給料もそれほど高くない、などのネガティブなイメージで語られることが多く、大学生の就職先としても一時期ほど人気が高くありません。
しかし米国ではこのように高い評価を得る職業になっています。その理由は何でしょうか? CareerCastは次のように分析しています。
What helped Software Engineer capture the title of America's Best Job? While many factors push a career to the top of the rankings, the strong performance of Software Engineer this year can be attributed to two emerging industries: web applications and cloud computing.
なにがソフトウェアエンジニアという職業を「最高の職業(America's Best Job)」にしたのか? トップに押し上げた要因は多くあるが、特にこの2つの業種が大きい。Webアプリケーションとクラウドコンピューティングだ。
A proliferation of companies making applications for smartphones and tablets, along with the push to develop "cloud" software hosted entirely online, has made the job market for Software Engineers broader and more diverse.
企業のあいだでスマートフォンとタブレットのアプリケーション開発が広がっており、同時にオンライン上で利用するクラウドソフトウェアの要求も高まっており、これらがソフトウェアエンジニアの転職市場を大きく広げている。
ソフトウェアエンジニアへの高いニーズが、高い処遇につながっている、ということのようです。
逆に米国でワーストの職業は何でしょうか。調査によると、ワースト1位が港湾労働者(Roustabout)、2位が鉄工員(Ironworker)、3位が木材伐採人(Lumberjack)となっています。
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