さくらのクラウド、石狩データセンター始動とともに本日15時から開始
さくらインターネットが提供するクラウドサービス「さくらのクラウド」が、北海道石狩市に開設される同社の石狩データセンターの始動とともに、本日11月15日15時に開始となります
石狩データセンターでは本日12時半から現地で記者発表会、13時半から関係者のみで神事、14時にはテープカットおよび始動式が行われる予定です。「まあ(テープカットの)裏ではうちのスタッフがコンソールを操作してるわけですが(笑)」(田中邦裕社長、11月7日に行われたさくらの夕べにて)。
Amazonクラウドの東京データセンター開設で尻に火がついた
さくらインターネットは2009年頃からクラウドへの参入意欲を示していましたが、2010年5月に行った決算説明会の資料で「2011年3月期中にクラウドサービスを投入する」との記述により、正式にクラウドへの参入を明らかにしました。そして翌月の6月には石狩データセンターの建設を2011年秋竣工予定と発表しています。
つまり当初の予定では今年の春までにはクラウドサービスが開始されている予定で、その後に石狩データセンターが稼働する予定だったのです。しかし2011年3月期中(つまり2011年3月末まで)にはクラウドサービスは開始されず、同社のクラウドの進捗は遅れていました。
そうした状況に大きな危機感を与えたのが、Amazonクラウドが今年の3月3日に東京データセンターを開設したことだと、田中社長は9月に行われた「クラウドごった煮」のあとで振り返っています。「あの日、これはもう尻に火がついたと、そう思って関係メンバーを集めて、これは本気でやらなくてはと言ったんです」。
これまでの田中社長の発言を追っていると、同社はクラウドの参入に当たりAmazonクラウドを強く意識しています。「コストパフォーマンス」を会社のビジョンに掲げる同社が、小売りのDNAによってグローバルでコストダウン戦略を仕掛けるAmazonクラウドを意識するのは当然のことといえるでしょう。
本日は現地からレポート予定
本日は北海道に飛び、石狩データセンターの記者発表会や始動式の模様などを可能な限り現地からレポートする予定です。一般にデータセンターは場所さえ公開されていないところが多い中、始動式に立ち会えるのは貴重な機会。もちろん日帰り出張です:-)