グーグルによるVP8のオープンソース化、アドビがFlashでサポート表明! モジラ、オペラもサポートへ
かねてからの予想通り、グーグルは5月19日(現地時間)に米サンフランシスコで開催されたイベント「Google I/O」の基調講演で、昨年買収したOn2 Technologiesが保有する動画コーデック「VP8」のオープンソース化を宣言しました(基調講演の内容は、記事「[速報]Google I/Oで発表された4つのポイント:VP8オープンソース化/Chrome Web Store/VMwareとの協業/Google App Engine for Business」をご覧ください)。
VP8はロイヤリティフリーでオープンな高精細なビデオコーデックとなります。
そしてグーグルはこのVP8と音声コーデックのVorbisを組み合わせた、オープンなメディアフォーマットを普及させるため「WebM」プロジェクトを立ち上げました。
グーグルのYouTubeでは、このWebMフォーマットに早速対応。URLの最後に「&webm=1」を追加することで、WebM形式の動画となると説明されています。
モジラ、オペラ、そしてアドビもサポートを表明
WebMのサポートを表明するために、モジラのMike Shaver氏が登壇。「VP8はマルチコアに対応しているため、組み込みにも適している。FirefoxでWebMに対応する」
続いてオペラのHakon Wium Lie氏が登壇。「Tim(berners-lee)はHTMLを特許にしなかったし、私はCSSを特許にしなかった(Lie氏はCSSの提唱者)。これで動画もHTMLやTCP/IPのようにオープンなものになる。オペラでもWebMをサポートする」
両社以外にも、ハードウェアベンダを含む多くの企業がWebMのサポートを表明。
そしてアドビシステムズのKevin Lynch氏は、HTML5をサポートしたDreamweaver CS5をデモンストレーションで紹介。
HTML5に対応したCode Completion、ライブデザインビューなど。
そしてWebMをFlashプレイヤーでサポートし、HTML5の<video>タグもFlashでサポートすると。
マイクロソフト、アップルはどうでるか?
WebMはWebサイトも用意され、詳細な説明を読むことができます。
しかし、WebMのサポート企業の中に、マイクロソフトとアップルの名前はありません(ちなみにインテルもありません)。今後、マイクロソフトやアップルがWebMにどういうスタンスをとるのか、注目されます。
追記(5/20):マイクロソフトのDean Hachamovitchがブログで、VP8コーデックをインストールすれば、IE9でもVP8動画を見ることができるようになる、と次のように書いていますね。「In its HTML5 support, IE9 will support playback of H.264 video as well as VP8 video when the user has installed a VP8 codec on Windows. 」。前向きな発言と受け取れそうです。
あわせて読みたい
Google App EngineがSQLデータベースをサポートへ。エンタープライズ向けサービスを拡充
≪前の記事
[速報]Google I/Oで発表された4つのポイント:VP8オープンソース化/Chrome Web Store/VMwareとの協業/Google App Engine for Business