VMwareが「ネットワークのハイパーバイザ」を発表すると予告
VMwareが今月8月30日からサンフランシスコで開催する「VMworld 2010」で、ネットワークを仮想化する「ネットワークのハイパーバイザ」を発表すると、同社R&Dディレクタ Howie Xu氏がビデオ「Future Direction of Networking Virtualization」で明らかにしています。
Network OS、あるいはNetwork Hypervisor
名称はまだ明らかになっていないこの機能は、「データセンターのアジリティ、拡張性などを向上させるためのネットワーク仮想化」を実現し、「ネットワークをもっと透明で、管理しやすく、Network as a Service」なものにするとXu氏は説明しています(海外のいくつかの記事では、これが「vFabric」という名称になるのではないかと推測されていましたが、どうやら違うようです)。
これがVMwareが発表する「Network OS、あるいはNetwork Hypervisorと呼んでもよい」というものだそうです。
そしてこのNetwork Hypervisorの上に、同社やサードパーティがネットワークセキュリティ、ロードバランス、IPアドレス管理、課金、性能管理などのさまざまなネットワークアプリケーションを開発するとのこと。
先月発表されたvSphere 4.1では、ストレージアレイに対するAPIであるVAAI(vStorage API for Array Integration)がリリースされ、いま多くのストレージがこのVAAIに対応しつつあります。Xu氏がいうNetwork Hypervisorの機能が発表されれば、今度はスイッチやルータ、ファイアウォールなどのさまざまなネットワーク機器が、VMwareのAPIに対応していくことになるかもしれません。
仮想化によってサーバの機能が進化していることは今年2月の記事「サーバは「単体」から「群体」へと進化中」や、3月の記事「仮想化が変えるサーバ。なぜIBMの新技術はx86サーバの搭載メモリを飛躍的に拡大させる道を選んだか」などで紹介しましたが、サーバだけにとどまらず、ストレージやネットワークといったデータセンターを構成するシステム全体にその影響を及ぼそうとしています。
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