アジャイルは開発手法の主流へ、人気の手法はスクラム。フォレスターの調査報告
米調査会社のフォレスターリサーチが、アジャイルソフトウェア開発手法は急速にメインストリーム化しているとの調査報告を発表しています。
先週、VersionOneによる調査報告を紹介した記事「アジャイル開発手法、大きな組織の導入率が高く、半数はスクラムを採用との調査結果」で、500人以上の大きな組織では25%程度がアジャイル開発手法を採用しているという結果を紹介したばかりでした。今回紹介する調査では、それ以上にアジャイル開発手法が普及していることを示しています。
フォレスターリサーチが1月20日に発表した調査報告「Agile Development: Mainstream Adoption Has Changed Agility」では、表題に記されているとおりアジャイル開発手法は急速に主流となっていることを、次のように書いています。
In the past few years, Agile processes have not only gained increasing adoption levels; they have also rapidly joined the mainstream of development approaches.
過去数年にわたり、アジャイルプロセスの採用は増加しただけでなく、開発手法の主流として急速に採用されてきました。
これを報じたeWeeKの記事「Agile Development Hitting the Mainstream, Report Says」によると、調査は約1300人のデベロッパーに対して行い、そのうちの約半数近い45%が何らかのアジャイル開発手法を採用しているとのこと。
もっとも人気のあるアジャイル開発手法はスクラム。10%の回答者がスクラムを採用しており、その理由として「Scrum is simple, Scrum is practical and Scrum is popular.(スクラムはシンプルで、現実的で、そして人気がある)」からだと、アナリストでありこの調査報告書の共同執筆者であるDave West氏は説明しています。
また報告書では、アジャイル開発手法と既存の手法のハイブリッドによって組織の現状に合うようなことも行われていくとしています。
Teams are puzzling out the mix of methodologies and combining them to fit within their organizational realities, blending Agile and non-Agile techniques and practices to create a hybrid methodology that fits larger organizations.
チームは複数の手法を取り混ぜるようになり、組織の現状に合わせて組み合わせていくことになる。アジャイルとノンアジャイルなテクニックやプラクティスををブレンドし、大きな組織にも適用できるようなハイブリッドな手法を作ることだろう。
日本でもマイクロソフトやIBMといった影響力の大きなソフトウェアベンダがアジャイル開発手法の普及に対して積極的になっています。2010年は日本にも本格的なアジャイルの波がくるでしょうか?