オラクルも業務アプリにソーシャル機能。主要ベンダはどこもソーシャル機能を開発中
企業内コラボレーションがメッセージングやスケジュール管理、ドキュメント共有といった機能を備えるグループウェア的なものから、Twitterのようなタイムラインを中心としたマイクロブログ的なものへと移り変わろうとしていることは、6月の記事「企業内コラボレーションのTwitter化」で紹介しました。
そのトレンドをまた1つ裏打ちするソフトウェアが発表されました。オラクルの新しい統合業務アプリケーションの「Fusion Applications」です。先月9月20日に行われたOracle OpenWorldで公開されたデモとその画面に、タイムラインが備わっていました。
Fusion Applicationsは、企業の会計、人事、セールス&マーケティング、サプライチェーン、プロジェクト管理、調達、GRC(ガバナンス、リスク、コンプライアンス)のためのモジュールを揃えた統合業務アプリケーション。来年の第1四半期に出荷予定。
アクティビティストリーム
これがFusion Applicationsのデモで公開された画面。セールスマネージャ向けのセールスダッシュボードです。
左上は売上げのグラフ、右上が案件ごとのステータス。そして左下にあるのが「アクティビティストリーム」と呼ばれるもので、同僚がおこなったアクションやスケジュールなどがタイムラインで表示されるようです。ツイートが表示されるTwitterというよりは、友だちのアクションが表示されるFacebookでのニュースフィードに近い感じですね。
これによって同僚がどんな仕事にいま取りかかっているのか、といったことが伝わってきてソーシャル的な情報を共有できるようです。
セールスフォース、IBM、マイクロソフト、シスコ、SAP
これでPublickeyの「企業内ソーシャルアプリケーション」のリストに、オラクルのFusion Applicationsが加わりました。これまでにPublickeyで紹介した企業内ソーシャルアプリケーションの画面を記事「「企業内コラボレーションのTwitter化」」から再掲しましょう。
Twitterライクな企業内コラボレーションツールの火付け役となったともいえるのが、セールスフォース・ドットコムの「Salesforce Chatter」。
IBMが開発中と伝えられている「Project Vulcan」も、Twitterのようにタイムライン中心(参考:IBMは企業向けのTwitter開発中、ソーシャルと業務を結びつける「Project Vulcan」)。
マイクロソフトも「Office Talk」を開発しており、社内で運用中(参考:企業向けマイクロブログ、マイクロソフトも「OfficeTalk」開発で社内テスト実施中)。
シスコも「Cisco Quad」でマイクロブログによるコラボレーション市場に参入したのは先週お伝えしたばかり(参考:シスコからもマイクロブログの企業内コラボレーションツール登場、Cisco Quad)。
そしてSAPが開発中のSalesOnDemand(参考:動き出すSAPのクラウド戦略。セールスフォース対抗の「SalesOnDemand」も明らかに)。
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